
銅価格は中長期的に上昇が見込まれており、向こう1年で1トン=1万1000ドルになる可能性がある。ゴールドマン・サックスが予想した。脱炭素化の動きに伴う需要の増加で2025年までに1万5000ドルになる見通しという。
国際価格の指標であるロンドン金属取引所(LME)の3カ月先物は15日、9284ドルとなっている。2月25日に9年半ぶりの高値となる9412.50ドルを付けた後は、ドル高などで上値の重い展開が続いている。
LME銅3カ月先物価格は11年に過去最高値となる1万170ドルを付けた。
ゴールドマンは今週、「Copper is the New Oil(銅は新たな石油)」と題したリポートを発表。この中で、価格がこのまま9000ドル付近にとどまれば、世界在庫は23年初めまでに枯渇する可能性があると予想した。コロナ対策として各国が景気刺激策を施行したことで銅需要は過去1年間に約80%増加したが、供給はそれに見合う分増加していないためだ。
銅鉱山での生産施設の拡張や新設には数年が必要であることから、供給の拡大には時間を要する。在庫の枯渇を防ぐには投資を奨励して生産を増やす必要があり、そのためには価格が上昇する必要がある。
需要は急拡大へ
脱炭素化を実現し、石油を再生可能エネルギーに置き換えるために銅は不可欠とゴールドマンは指摘する。旺盛な需要に支えられ、銅価格は向こう4年で約60%押し上げられる可能性があるという。
環境保全技術の導入が一気に進む場合、銅の需要は30年までに約900%増加して870万トンになると見込まれる。このプロセスが遅延した場合でも、需要は約600%増の540万トンになる見通しだ。
供給ギャップは30年までに820万トンに拡大するとゴールドマン予想する。これは2000年代に銅の強気相場を引き起こしたギャップの2倍に相当する。
銅価格は1万5000ドルに、25年までに 脱炭素化に伴う需要増で─ゴールドマン - IG
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