マヨネーズ、サラダ油、マーガリン価格の上昇が相次ぐ。食用油価格は半年で約2倍に。
食卓に、コモディティ価格高が忍び寄ってきています。
4月26日、キユーピー(2809)は、7月1日出荷分から、家庭用のマヨネーズ価格を引き上げることを発表しました。
マヨネーズの原料にもなる食用油(植物油が主な原料)においては、今年2月時点で、昭和産業(2004)、J-オイルミルズ(2613) 、日清オイリオグループ(2602) の食用油主要3社がこぞって、3月から4月にかけて、値上げすると発表していました。
また、植物油を主原料とするマーガリンは、主要メーカーであるカネカ(4118) とミヨシ油脂(4404) が、3月1日納入分より、値上げをするとしていました。
この春、相次いでいる植物油と関わりが深い品目の値上げ発表の背景には、植物油の国際価格の急騰があります。以下のグラフは、植物油の価格の指標とされる、菜種(キャノーラ)油、パーム(アブラヤシ)油、大豆油の価格動向を示しています。
図:植物油の国際価格の推移 2005年1月を100として指数化
出所:ブルームバーグのデータをもとに筆者作成
昨年(2020年)半ばから、急激に上昇し始めました。足元、どの油種も、記録的な水準に達しており、本格的に上昇しはじめた昨年6月比で、菜種油がおよそ1.9倍、パーム油が1.8倍、大豆油が2.1倍です。歴史的とも言える急騰劇を受け、植物油に関わりが深い各社は末端製品の値上げを余儀なくされたわけです。
各社、値上げの直接的な背景を「主産地の天候不順による生産減少懸念や、中国をはじめとした世界的な需要拡大」などとしています。今後、徐々に、わたしたちがスーパーで購入するマヨネーズ、サラダ油、マーガリンの価格(小売価格)は、値上がりしていく可能性があります。
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