価格のわりに立派に見える、付加価値が高い……など、クルマには「威張れる」要素が多々宿る。今回は4つのテーマでそれを解き明かしていこうじゃないか。
まずは編集者ババ、自動車評論家清水草一氏による「見た目で威張れるクルマ」談義からスタート。走り、内装…様々な「威張れるクルマ」たちを取り上げる。
●テーマ
・価格のわりに立派に見える! 見た目で威張れるクルマたち
・意外に速い! 走りで威張れるクルマたち
・価格のわりに内装や装備が威張れるクルマたち
・レア度、ジャパンオンリー、給油回数!? いろいろ威張れるクルマたち
※本稿は2021年5月のものです
文/清水草一、岡本幸一郎、ベストカー編集部 写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』 2021年6月10日号
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■テーマ1:見た目で威張れるクルマ編
●価格のわりに立派に見える→威張れるクルマたちです!
清水 どうー元気?
ババ はい。最近ヨメの機嫌がいいので、元気です。
清水 愛車のフリードも元気かな?
ババ もちろんヨメともども元気です。ところで清水さん、最近街でふとBMWのSUVを見かけて、ずいぶん立派なクルマだなぁと思ったら、SUVで一番安いX1だったんですよ。価格を調べたら440万円から。これって、値段のわりに立派に見えるし、威張れると思いませんか?
清水 デカ鼻の効果かな。アウディQ2なんかも、300万円台から買えて、押し出し感もオシャレ感も高いから、セレブのセカンドカーに見える。アウディって端正なイメージだけど、Q2の顔は微妙にヘン顔で牙むき出してるし、リアピラーのシルバーがまた、スペシャル感を抱かせるよね。
ババ 私もX1やQ2に乗れば、セレブに見えますかね?
清水 土地持ちの呑気なオッサンに見えるんじゃない?
ババ ですか~。アウディではA3スポーツバックも、実は330万円からあるんですね! いいなぁ。
清水 3気筒の1Lターボだもん。ババちゃんはフリードより、そっちにすべきだったよ!
ババ いやいや、うちは輸入車なんて絶対、ヨメの許しをもらえませんから!
●生活レベルも変わる!?
ババ ほかに輸入SUVだと、ジープレネゲードやプジョー2008が、値段のわりに威張れていいなぁ~って思います。
清水 レネゲードは299万円から、2008も302万円から。どっちもかなりの高級車に見える。すぐ向かいの家が古~いカルディナから2008に買い換えたんだけど、まるで生活レベルが違って見えるよ!
ババ やっぱりですか。
清水 以来いつもピカピカに磨いて、週末ごとにドライブしてる。輸入車はディーラー金利も低いし、場合によっては値引きもデカい。今どきの国産車よりよっぽどお買い得感が高いね。値段のわりに威張りたいなら、これらのような輸入SUVのボトム付近を、まずは狙え! かな。
●レクサスに負けない高級感がある!
ババ 国産車だとどうですか。
清水 輸入SUVに負けないオーラという点では、マツダだろうな。CX-5なら、ジャガーのSUVに見える。
ババ 200万円台からありますからね。僕はマツダ6も威張れる感があると思います。ガイシャみたいに見えるんですけど……。
清水 見える見える! かなりの高級車に見えるよ。これまた200万円台から買えるクルマには見えないよね。マツダ3の1.5もいいよ。なにせ222万円であのデザインが買えるんだから。
ババ マツダ強しですね。
清水 デザインの勝利だね。
ババ 大人気のアルファードも、調べると352万円からあるんですね。RAV4も274万円からって、意外と安くて威張れませんか?
清水 アルファードの一番安いグレード買う人なんかほぼいないし、RAV4より買うならやっぱり輸入SUVのボトムじゃないの。で、同じトヨタなら、ハリアーの319万円(4WD)のほうがコスパは高いと思うなー。
ババ 確かにハリアーは、相当な高級車に見えますよね。
清水 RAV4より断然高いクルマに見えるし、レクサスにも負けない高級感がある。それがヒット要因だろうし、やっぱ売れゆきは正直だね!
(TEXT/清水草一)
■テーマ2:走りで威張れるクルマ編
●意外に速い! 気持ちいいモデルを選びました!
■トヨタ/ダイハツ ライズ/ロッキー
あんまり速そうには見えないし、1L、3気筒ターボはスペック的にもたいしたことないけど、乗ると意外と速くてビックリ!
ノーマルモードのままでもスポーツモードにしたっけ?と思うくらい、意図的にパワフルさを演出していることが見て取れる。踏んだ以上にグワッと加速するので、ちょっとやりすぎな感じもするし、乗り味も洗練されているとは言いがたいけど、アクセルを踏む楽しさはある。
■トヨタ ヤリスハイブリッド
売れ筋ではヤリスのハイブリッドも、“意外”や走りはなかなかのお手前だ。実は日産のe-POWERを挙げようかと思ったが、「ひと踏み惚れ」とアピールしているほどで、もはや速くて当たり前と認識したほうが正しいような気がして、意外性でいうとヤリスのほうが適任と思った次第。
THSというと踏んでもなかなか加速しない、ねむ~い感じというのが共通認識だったところ、ヤリスはe-POWERも顔負けするほどアクセルレスポンスがイイ。それも上級機種の1.8L版よりも、後発のヤリスの1.5L版のほうがピックアップの鋭さでは上というのにも感心した。
■ステップワゴン e:HEVスパーダ
ミニバンではアルファードなどLクラスの3.5L、V6が速いのは当たり前だけど、ステップワゴンはMクラスなのにこんなに速いという“意外性”がある。さすがは上級機種のオデッセイと同じシステムを搭載するだけのことはある。しかも燃費もイイ。
奇抜すぎるデザインが災いして人気はイマイチだけど、例のドアは便利だし、室内も広いしフットワークの仕上がりも上々で、ミニバンとしての実力は相当なものだったりする。心ある人はぜひその価値を見直してあげてほしい。
■ハスラー
軽自動車では“意外”なところで、ハスラーとワゴンRに搭載される新しい自然吸気のほうのRD06型エンジン。ワゴンRは未試乗なのだが、ハスラーに乗った時に、自然吸気なのにこんなによく走るのかとビックリ!
他車では高速道路だとターボじゃないとストレスを感じるものが多いところ、ハスラーは自然吸気でも“意外”なほどスイスイと走れて、ターボとの差が小さくなったように感じたからだ。
実は従来比で数値的にはスペックダウンしていて驚いたのだが、体感できる性能は間違いなく上がっている。
これには出力が向上してより高い車速域までアシストするようになったISGや、巧みに変速を制御する新開発のCVTも効いていることに違いない。
(TEXT/岡本幸一郎)
価格以上に“ハク”が付く!!? 威張れるクルマ - ベストカーWeb
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