中国産マグネシウム価格が今週に入ってから急落している。仕手筋による価格急騰に対し、欧州や日本ユーザーが静観する中、中国需要家も買い控えに動いたことで事態が鎮静化。気配値が1万5千ドルをつけたマグネシウム価格は、今週に入り8500~8800ドルまで下落してきた格好だ。 中国のマグネシウム生産をめぐっては、電力制限策の強化を受けて9月20日に陝西省のマグネシウムメーカーに対し生産の全面停止命令が下った。これを受けて7500~8500ドルのレンジだった気配値が一気に1万ドルを超え、一時は1万5千ドルに達した。 こうした狂乱相場についてタックトレーディングの上島隆社長は「生産停止命令が出る前からその情報を察知した仕手筋だけでなく、一部の中国のアルミ・チタン業界が生産を停止してマグネシウム在庫を高値で販売する動きがある。欧州や日本ユーザーの操業停止への不安心理を突いて在庫を売り、少量の取引が成立しているようだ」と指摘。その上で、「ここにきて欧州や日本勢の静観姿勢に加えて、中国国内ユーザーでも買い控えムードが広がっているため、思うように売れなくなり価格が8500~8800ドルまで下がったようだ」とした。下落はしたものの、依然として高値水準を保っている。 マグネシウム価格の安定には中国の電力制限策の緩和が必要となるが、現時点で見通しは立っていない。 上島社長は「楽観論から悲観論まで複数のシナリオがある。仕手筋が投げ売りに動けば、緩和が近いとも判断ができる。相場価格への注視が必要だ」とした。
中国産マグネ価格急落。需要家が静観、8500~8800ドルに(鉄鋼新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース
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