ワケあって「豪華なロータス」
ドライバーの背面に積まれるエンジンは2種類用意される。新たにAMG由来の2リッター直列4気筒ターボが設定され、すっかりおなじみになったトヨタ製3.5リッターV6スーパーチャージャー付きに加わった。日本へは、まずは6気筒モデルが輸入される。
「エミーラV6ファーストエディション」の価格は1353万円。ベンチマークとなった「ポルシェ718ケイマン」とのスペック上の比較は、佐野弘宗氏の筆で当サイトに掲載されている(関連記事)ので、市井のいちスポーツカー好きとして、エミーラについて無責任に語ってみたい。
まずはロータスの販売戦略のコペルニクス的転回(!?)について。多くの人は忘れていると思いますが、先のエヴォーラは「ポルシェ911」をライバルとしていた。正確には、「プアマンズ・ナインイレブン」のポジションを狙っていた。これは、スポーツカーを手がけるメーカーの伝統的な手法のひとつだ。なぜなら一定の顧客数を得て継続的に成功しているスポーツカーの代表が、911だから。
同車が1960年代から好不調の波こそあれ生き延びてきたのは、第一級のスポーツ性能はもとより、日常的に使える実用性を有してきたから。プラス2の後席は、その象徴である。ただ、いまの911はポルシェSUVのプレミアム性を担保するためのブランドアイコンとして、あまりにゴージャスなラグジュアリースポーツになってしまったから、ロータスがイメージとして追いかける相手にはなりにくい。
そこで、今回のエミーラではターゲットをガチの競争相手たる「718ケイマン」にして、従来のロータス車では「スパルタンに過ぎる」と感じる顧客層、より一般的なスポーツカー好きに焦点を当ててきた。そのため、ソフトなトリムの内装が与えられ、各種の便利機能、運転支援技術まで搭載される装備充実ぶり。熱心なロータスファンにとって微妙な1405kgという車重(欧州参考値)は、エミーラの「豪華さ」の裏返し……というのは皮肉に過ぎましょうか。
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デビュー価格は1353万円 「ロータス・エミーラ」は成功するか? - webCG
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