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Friday, December 3, 2021

国内ガソリン・灯油価格どうなる? OPECプラスが増産維持 「オミクロン株」懸念で原油高は一服も… - 東京新聞

 主な産油国でつくる石油輸出国機構(OPEC)プラスは2日の会合で、今年夏から続けてきた小幅増産の維持を決めた。新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」による世界経済の減速懸念から、直近の原油価格は下落傾向にあるが、先行きは見通せない。日本ではガソリン価格が高止まりし、家計や企業活動の重しになっている。(岸本拓也、石川修巳、妹尾聡太)

◆産油国が消費国に一定配慮

 「今回の決定は、消費国の立場にも一定の配慮が得られたものだ」。萩生田光一経済産業相は3日の記者会見で、OPECプラスの決定を評価した。

 今年に入り原油価格は、コロナ禍からの景気回復に伴う需要拡大に供給が追いつかずに高騰。代表的指標の米国産標準油種(WTI)の先物価格は10月末に一時1バレル=85ドル台と、約7年ぶりの高値を付けた。

 原油高を受け、米国や日本など消費国側は11月下旬、協調して石油備蓄を放出することを決定。これに対抗し、産油国側が減産に動く懸念もあったが、直後に確認されたオミクロン株によって世界が混乱する中で、今回は産油国側が「様子見」した形となった。

◆銭湯「重油値上がりで採算合わない

 オミクロン株の感染が拡大すれば、再び人や物の移動が制限され、景気回復に冷や水を浴びせる―。そんな見方から原油価格は下落に転じ、12月に入ってからWTIは1バレル=60ドル台半ばで推移している。

 ただ、原油価格の変動がガソリンなどの製品価格に反映されるまでには時間差があり、日本ではガソリンや灯油の価格は高止まったままだ。経産省の石油製品価格調査によると、11月29日時点のレギュラーガソリン1リットル当たりの全国平均小売価格は168.60円と7年ぶりの高値を付けた。灯油も18リットル(タンク1個分)当たり1952円と13年ぶりの高値水準にある。

 天然の「黒湯」が自慢の銭湯「八幡湯」(東京都品川区)を営む島田さとみさんは「燃料の重油がものすごく値上がりし、採算が合わない」と嘆く。銭湯の入浴料には統制額(上限額)があり、「入浴料は勝手に上げられないし、節約のしようもなく八方ふさがり。頑張れるだけ頑張るしかない」と話した。

◆感染動向次第では減産も

 原油は、ガソリンや灯油、軽油のほか、化学品や繊維の原料にもなる。直近の原油高で、日本でも衣料品や食料品など、身の回りの物やサービス料金が値上がりし、家計や企業活動の重しになっている。

 原油高が落ち着いてきたことで、いずれはガソリン価格などの値下がりも期待される。しかし、OPECプラスは声明で「感染状況と市場動向次第で必要な措置を即座に講じる」と強調。オミクロン株の感染動向次第で、今後は減産に転じる可能性に含みを持たせた。その場合、国内のガソリン高が続く恐れがある。

 第一生命経済研究所の西浜徹主席エコノミストは「世界経済は当面、オミクロン株の動向に左右される。ガソリンなどの高止まりは、依然として日本の家計や企業活動の圧迫要因となる」と指摘した。

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