岐阜市内のホテルが、クリスマス用のケーキ類、正月のおせち料理の開発に力を入れている。コロナ禍の昨年は、外出自粛に伴う巣ごもり需要で、ホテルが販売する高価格商品に人気が集まり、注文が急増した。各ホテルはこの年末年始も自宅で過ごす傾向が続き、昨年と同様の状況になると予想。年末年始の商戦に向け、高価格商品や１人用商品を新たに投入し、需要の取り込みを図っている。
ホテルグランヴェール岐山（岐阜市柳ケ瀬通）の栗野洋樹企画・渉外課係長は「２０１９年までは、おせち料理は２万円ほどの値打ちな商品から売れていたが、コロナ禍の２０年は逆になった」と振り返る。年末年始の旅行を控え、ホテルが販売する高価格帯商品を自宅で楽しむ人が増えたと分析。今年は、おせち料理は１０月１８日から注文受け付けを開始し、５万円と３万円の商品が開始１０日間で完売。昨年から販売する１０万円の数量限定の商品も完売した。
内食需要の高止まりを追い風に、今年からクリスマスケーキの販売にも乗り出した。売れ行きは好調で、オードブルが付いたパーティーセットの注目度が高いという。千住康行調理部次長は「コロナになってからテークアウト商品を相次いで投入した。リピート客も増えたので、期待を超えられるよう次の内容を考えている」と語る。
岐阜グランドホテル（同市長良）は、おせち料理の新メニューとして１人用の１万５千円の商品を発売。会食の少人数化や衛生意識の高まりを受けて開発した。全体では昨年と同じく高価格商品から売れているといい、担当者は「おせち料理、クリスマスケーキともに昨年よりも数量を増やした」と話し、売り上げの増加に期待する。
都ホテル岐阜長良川（同市長良福光）も、おせち料理を１人で手軽に楽しめる５千円の商品を用意。例年は３万８千円までの商品展開だったが、新たに５人分で８万円、３人分で５万円の従来より高価格帯の商品の取り扱いも始め、ラインアップを拡充した。
クリスマスケーキやおせち今年の人気は？高価格帯や１人用登場 - 岐阜新聞
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