山際経済再生担当大臣は、NHKの番組「日曜討論」で企業の賃上げの環境整備を図るため、大企業から事業を受注する中小企業が適切に取引価格に転嫁できるよう取り組みを強化していく考えを示しました。
この中で山際大臣は、企業の賃上げをめぐって「新型コロナの問題もあり、賃上げのスピードが相当落ち込んできたので、反転させて上向かせたいという思いもあり、3%を目標にした。労使が共闘している雰囲気があるので、バックアップできるかが大事だ」と述べました。
そのうえで、「エネルギー価格の高騰などで仕入れ価格が上がっているわりには売値は上げられず、企業の収益を圧迫している。中小企業が価格を転嫁できるよう、経済対策も含めて取り組み、賃上げできる環境を整えることが大事だ」と述べ、大企業から事業を受注する中小企業が適切に取引価格に転嫁できるよう、取り組みを強化していく考えを示しました。
また岸田政権が掲げる「新しい資本主義」をめぐり、「スタートアップやベンチャーの育成が死活的に大事で、これから『新しい資本主義』の全体像を示す中で、スタートアップの支援策にも取り組む」と述べました。
経団連 十倉会長「賃上げは会社の事業環境や財務の実力などで」
経団連の十倉会長は、「賃上げについては2つ訴えており、1つは一律の引き上げではなく、それぞれの会社の事業環境や財務の実力などで決定しようということだ。もう1つは、サプライチェーン全体での賃上げだ。7割を超える従業員が中小企業で従事しており、サプライチェーン全体で生産性が上がるよう、中小企業と大企業との取引価格の是正を行うことを強く呼びかけている」と述べました。
連合 芳野会長「月例賃金にはこだわっていきたい」
連合の芳野会長は、春闘で定期昇給と「ベースアップ」に相当する分として合わせて4%程度の賃上げを求めていることを踏まえ、「業界によってさまざまな状況があるが、好調な部門もあるので、そうしたところにはしっかりと成果を出してほしい。確実に、毎月の賃金を上げていかなければ、将来の年収や生涯賃金などにも影響するので、月例賃金にはこだわっていきたい」と述べました。
経済再生相 賃上げ環境 中小企業が取引価格に転嫁できるように - NHK NEWS WEB
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