日本銀行が世界的なタカ派の動きに加わるか、あるいは米経済がリセッション(景気後退)に近づく場合、円はバリュエーションから判断すると、フェアバリュー(適正価格)が下支えになる可能性がある。バンク・オブ・アメリカ(BofA)の分析が示した。
対ドルで24年ぶりの低水準付近にある円相場は経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)に基づくBEER(均衡為替レート)モデルが示す適正価格から大きくかけ離れていると、ストラテジストのミリア・キリアコウ氏は24日のリポートで指摘した。同日の円相場は1ドル=135円25銭付近で推移したが、適正価格は約49%高い90円74銭と推定されるという。
キリアコウ氏はリポートで、「バリュエーションは為替相場について考える枠組みを示し、『アンカー(いかり)』となることで、一時的な振れやノイズから構造的な動きを差別化するのに役立つ」と指摘。「政策の不確実性が続く中で焦点がファンダメンタルズに向かってすぐに変化するとは見込んでいないが、相場がどれほど押し流されたかを判断することはなお価値がある」とした。
BEERモデルは、ドルがG10通貨全般に対し過大評価されている状況も示しており、ユーロは対ドルで引き続き過小評価されているという。ただし、ユーロ圏の貿易および経常バランス悪化を背景に、推定均衡レートを1ユーロ=1.25ドルから1.22ドルにシフトさせたともBofAは付け加えた。
原題:
Yen’s True Value Could Offer Support Once BOJ Pivots, BofA Says(抜粋)
円の適正価格は90円74銭、日銀がタカ派に転じれば下支えに-BofA - ブルームバーグ
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