2022年07月22日07時09分
【ワシントン時事】アデエモ米財務副長官は20日、先進7カ国(G7)が検討しているロシア産石油の価格上限設定について、12月までに実現させたいと述べた。ウクライナに侵攻を続けるロシアの戦費調達を阻むのが狙いだが、ロシアは市場の混乱を招く石油の輸出停止を示唆。互いに制裁と報復を警告し、けん制を強めている。
英国を含む欧州は遅くとも12月から、一定水準を上回る価格で売買されたロシア産の石油を積んだ船舶に保険を提供することを禁止する方針。世界最大級の船舶保険市場を誇る欧州でこの措置が発効すれば、ロシアのエネルギー輸出にとって大きな打撃となる。アデエモ氏は米西部コロラド州で講演し、「(ロシア産石油の)価格に上限を設定できる態勢を整えることが目標だ」と語った。
一方、ロシアのプーチン大統領はこの日、訪問先のイランで記者団に対し、ロシア産の価格に上限が設けられると、石油の国際価格は「跳ね上がるだろう」と主張。ロシアが制裁への報復として輸出停止に踏み切り、世界的に供給が不足する可能性を示唆した。インタファクス通信によると、ロシアのノバク副首相も「損失を出しながら石油を供給し続けるようなことはしない」と強調した。
「石油価格上限」でけん制 年内目指す米、ロシアは報復も - 時事通信ニュース
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