もっとも、クルマの価値をスペックだけで判断するのは無理がある。なぜなら、クルマの価格は製造コストだけで決まるわけではないからだ。それとおなじかそれ以上に、設計や開発に費やす手間やコストが、いまや自動車メーカーにとっては大変な負担になっているという。
マツダがSKYAKTIVで先鞭をつけ、トヨタもTNGAで追従しているアーキテクチャーの共通化は、設計開発費を圧縮するのに大きな意味がある。たとえば衝突安全規制や排ガス規制をクリアするために、自動車メーカーの技術者は膨大な作業をこなさなければならない。そうした負担を少しでも減らすのに役立つのが、こうしたアーキテクチャー共通化なのである。それはコストの低減に役立つとともに、慢性的な技術者不足に苦しむ自動車メーカーにとっては、何にも増して重要な課題とされる。
ところが、GRカローラの開発には大変な手間がかかっていたのだ。
開発チームのメンバーによれば、当初、GRヤリスと基本的におなじエンジンを積んだ試作車を豊田章男社長に試乗してもらったところ、「なんか野性味が足りないねえ」というコメントが返ってきたという。
これを聞いた開発陣は、エンジンのパワーアップを決意するとともに、ギアボックスの1〜3速をクロスレシオとしたうえでファイナルレシオをローギアード化し、よりパンチのある動力性能に仕上げたところ、豊田社長からの承認が得られ、生産化が決まったそうだ。
新型GRカローラの価格は安いのか? それとも高いのか? - GQ JAPAN
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