本格的な冬の到来を前に、札幌市内の家電量販店では暖房器具の販売エリアの拡大を進めています。暮らしに身近な食料品などの値上げが相次いでいますが、エアコンの価格も輸送コストの上昇などで前の年より１割程度高くなっているということです。
札幌市中央区の家電量販店では、道内で冷え込みが強まり、今週は気温が低い日が続く予想となっていることから、今月８日からの３連休の需要を見込んで、暖房器具の販売エリアの拡大を進めています。
店の担当者によりますと、暖房器具のうち、エアコンの価格は、去年から続く半導体不足と原材料価格の高騰、それに梱包や輸送コストの上昇で、前の年と比べて１割程度高くなっているということです。
一方、価格が１０万円前後の石油ファンヒーターやストーブについては、今のところ価格の上昇はなく、先月（９月）の売り上げは前の年の同じ月の４倍にのぼったということです。
石油ファンヒーターを見に来たという買い物客の女性は「きょうは気温がすごく低かったので自宅の古いヒーターを買い換えようと思った。灯油の価格も上がっているので、なるべく燃料代がかからないものを探しています」と話していました。
「ヤマダデンキＴｅｃｃ ＬＩＦＥ ＳＥＬＥＣＴ札幌本店」の伊澤紀幸副店長は「エアコンだけではなく家電全般の価格が１割程度高くなっている。ヒーターについても部品の値段が高騰していると聞いているので、今後、価格が上昇することが予想される」と話していました。
【中古の暖房器具が人気】
札幌市豊平区のリサイクルショップでは、家庭から買い取ったテレビや冷蔵庫、エアコンなど１０００点以上を清掃などを行った上で再販売しています。
店の担当者によりますと、半導体不足による家電製品の価格の上昇や納品の遅れがあったことから、手軽な価格ですぐに購入できる中古の家電製品の人気が高まっているということです。
この店では、家電量販店の半額以下の５万円から１０万円程度で中古のヒーターやエアコンを販売していて、中でももともと高額で販売されていた省エネタイプのモデルの人気が高いといいます。
先月以降、ヒーターやエアコンなど暖房器具全般の販売が好調で、先月から今月にかけての売り上げは、前の年の同じ時期の１.５倍以上に上っているということです。
リサイクルショップ「ワンスタイル」の道佛雄飛社長は「暖房器具については店頭に出したその日か翌日には売れる状態です。新品の価格が上がって手が届かないというお客さんや納期を待たずすぐにでも家に設置したいというお客さんに人気が出ている」と話しています。
値上げ相次ぐ中で冬支度 暖房器具の価格は｜NHK 北海道のニュース - nhk.or.jp
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