Rechercher dans ce blog

Thursday, November 23, 2023

卵の適正価格いくら?エッグショックで考える賢い選び方と買い方 - 読売新聞オンライン

今年は、卵の価格高騰が話題になりました。飼料代の高騰に加えて、鳥インフルエンザの流行で殺処分される鶏が大量に出て、卵の流通量が全体的に少なくなり、「エッグショック」とも呼ばれました。秋の深まりとともに、値段も少しずつ落ち着きを取り戻してきましたが、読売新聞の掲示板サイト「発言小町」には、「うちの方では卵が安くならない」と嘆く投稿も寄せられています。卵の価格、どんなふうに考えたらいいんでしょうか。

10月初め、「(駄)卵が安くならない」のタイトルで発言小町に投稿してきたのは、埼玉県にほど近い都内に住むトピ主「豆腐」さん。

「大規模に鳥インフルエンザが流行して卵の値段が高くなってからもう1年……今年中には落ち着くと言われていたのに、私の住んでいる地域では一向に安くなりません。皆さんの地域ではMサイズ10個の卵はいくらで売ってますか? また、比較的に安く買えるのはどこなんでしょうか(業務スーパー、薬局など)。ちなみに私の地域では、どれだけ安くても278円です」と書き込みました。

この問いかけに60件余りの反響(レス)がありました。

いち早く答えたのは、名古屋在住の「カイト」さん。「自転車で行ける範囲のスーパーは一番安いので278円ですね。大手チェーンのドラッグストアは248円の卵があるので、そちらで買います」

茨城県に住む「にじのはは」さんは「近くのスーパーで一番安いのは248円ですね。なんかもうこの値段で据え置きなのかな、と思ってます。これからまた寒くなって鳥インフルが……とか出るのでしょうし、その度に価格が乱高下するよりは『何かあっても対応できる価格(今の値段?)』でそのままいくのかなー」と、価格動向を比較的冷静に見ているようです。

「ICHICO」さんからは「鳥インフルの影響で高騰したときは、青ざめましたね。買い物を頼んだ夫が電話をわざわざかけてきて『卵が350円以上するんだけど!どういうこと!』と言って、私も『うん、そういうこと……』と返して頭を抱えたっけな」というコメントが届いています。

「Sサイズが248円。少し前までは148円、もう少し前は、128円。大昔には、98円で売っていた種類が、ですよ?」(「緑の風のアニー」さん)、「昔は物価の優等生とか言われていたのに……。もう卵100円時代に戻らないと思います」(「とまと」さん)、「いまだに298円です。最近高い卵とあまり変わらないから栄養価の高いものを選ぶようになりました」(「ひよこ」さん)など。どのレスからもため息が聞こえるようです。

おいしくて安全性の高い日本産の卵は海外でも人気ですが、海外に住む人たちからは、日本の現状をうらやむ声も寄せられています。

「皆さんのレス、うらやましいです。というのも私は海外小町。アメリカの大都市の郊外で、卵は私の知る限り一番安いのは2ドル74セントだったかな? 円換算すると400円ちょっとくらいでしょうか?」(「ボビイ」さん)

「東南アジア在住です。日本産の卵は市場でもスーパーでも買えるようになりましたが(昔は日系デパート以外では買えなかった)、値段はやはり高いです。今円安だけど、数日前に買った日本産の卵は10個入りで480円弱でした。でも、やはり日本産は安心できるし、おいしいので高くても買います」(「たまごや」さん)

生産者の立場からの声もありました。

「実家が放し飼い、エサは国産限定、抗生物質などはナシで養鶏をやっています。1個50円でも人件費・エサ代含めてギリギリです。農家で米・野菜(基本的に無農薬・有機)も作っているのでトータルでなんとかプラスです。でも、人件費を考えたら正直マイナスです。親がもう無理となったら廃業です。おそらく、これが日本の現実ですよ。これまで養鶏業者・農家に甘えすぎだったと思います」(「かなこ」さん)

「賞味期限のウソ 食品ロスはなぜ生まれるのか」(幻冬舎新書)の著書があり、食品ロス問題に詳しいジャーナリストの井出留美さんに、卵の値段について聞いてみました。

「卵に限らず、日本の食べ物は安すぎると感じています。生産者を取材したとき、こんなに丁寧な仕事をしているのに、卵の値段は安すぎるのではと思いました。卵の値段が上がったエッグショックを機に、私たち消費者も、適正価格はどの辺りなのか、もっと卵について考えてみると良いのでは」と井出さんは話します。

鶏の飼育方法には、鶏をおり(ケージ)に入れて飼育する「ケージ飼い」や、地面の上に放して飼育する「平飼い」などがありますが、井出さんは自分で卵を買うときには、平飼いにされた鶏が産んだ卵を選んでいます。また、プラスチック容器ではなく、紙の容器に入ったものを買うようにしているそうです。

「日本では、ケージ飼いで生産するのが一般的ですが、欧州のいくつかの国や米国の一部の州では、鶏自体のウェルフェア(福祉)を重視した飼育方法をとるよう、法的に規制する動きがあるくらいです。平飼いによって健康でストレスの少ない中で育てられた鶏と、そこから生まれる卵。それに、環境に負荷の少ないパッケージを選びたいためです。値段という軸だけではなく、他に選択肢を持っておくことが大切です」と話します。

レスの中には、こんな書き込みも。

「札幌です。スーパーの棚では、卵1パックを300円弱でみかけます。普通に売っているだけで、ありがたい。一時は、卵の棚に『卵スープ』が売られていましたからねー。養鶏業者さんも大変な思いをされたことでしょう。食品、あれもこれも値上げして、お財布が悲鳴を上げそうです」(「べるる」さん)

卵の卸売価格の目安となる「JA全農たまご」の東京地区でのMサイズの価格(1キロ当たり)は11月22日現在、高値274円、安値244円で、いずれも2年前の同時期より2割ほど高い水準となっています。

卵は、私たちの食卓を彩る、最も身近な食べ物の一つ。スーパーの店頭で「1家族につき1パックまで」と購入を制限された時期を思えば、「なかなか安くならないなあ」とボヤキながらも、買い求めるしかないのかもしれません。

(読売新聞メディア局 永原香代子)

【紹介したトピ】
(駄)卵が安くならない

Adblock test (Why?)


卵の適正価格いくら?エッグショックで考える賢い選び方と買い方 - 読売新聞オンライン
Read More

No comments:

Post a Comment

「国の補助金など価格抑制策の継続」など 東北6県生協連が家灯油の高騰対策を要請 - TBS NEWS DIG Powered by JNN

[unable to retrieve full-text content] 「国の補助金など価格抑制策の継続」など 東北6県生協連が家灯油の高騰対策を要請    TBS NEWS DIG Powered by JNN 「国の補助金など価格抑制策の継続」など 東北6県生協連が...