新型ソリオのおすすめポイント
・全長が3,800mm以下と短く、視界も広く運転しやすい
・天井が高いので、後席も広々として快適で、荷物もたくさん積める
・2種類のハイブリッドを用意するなど、環境性能にも配慮している
新型ソリオのレビュー・評価
外観 |
3.0 |
★★★☆☆ |
内装・居住性 |
4.0 |
★★★★☆ |
走行性能 |
3.0 |
★★★☆☆ |
運転のしやすさ |
5.0 |
★★★★★ |
乗り心地 |
3.0 |
★★★☆☆ |
燃費 |
5.0 |
★★★★★ |
価格の割安度 |
4.0 |
★★★★☆ |
〇 新型ソリオの良い点
・車内が広くスライドドアを装備しているため、乗り降りがしやすい
・助手席の下などにもたくさんの収納スペースがあり、利便性に優れている
・人気のあるグレードには、燃費の良いマイルドハイブリッドが搭載されている
× 新型ソリオの気になる点
・天井が高く、全幅は狭く抑えられているので、外観が頼りなく見える
・天井が高いこともあり、急なカーブではボディが大きく傾くことがある
・シートは前後席ともに身体のホールド性が物足りない
5段階採点の解説
外観(エクステリア)
水平のラインを基調としたボディは、シンプルなデザインです。後席側のドアは、スライド式で乗降性が良く、ミニバンのような雰囲気があります。
内装(インテリア)
メーターが中央に配置されたインパネの視認性は、人によって好みが分かれるところです。
前後席ともに、頭上と足元の空間が広く、ゆったりと座ることができます。
走行性能
天井が高く室内空間は広々としていますが、マイルドハイブリッドグレードの車両重量は1トン前後と軽くなっています。1.2Lエンジンでも十分な加速力を発揮します。
運転のしやすさ
ウィンドウの下端が低く、前後左右の視界が広く取られています。最小回転半径は4.8mと小さいため、狭い道でも小回りが利きます。
乗り心地
段差を乗り越えたときの突き上げ感は抑えられていますが、細かい振動は伝わりやすいです。コンパクトカーとしては標準的な乗り心地です。
価格の割安度
マイルドハイブリッドを搭載する「ハイブリッドMX」は、LEDヘッドランプをオプション装着しても、200万円を切る価格で購入できます。
総合評価の解説
総合評価の5段階採点:4点
新型ソリオは、コンパクトで小回りが利く、初心者ドライバーにも運転しやすい車です。全幅も狭いので、駐車場でも扱いやすいです。
また、天井が高いので車内は広く、前後席ともにゆったりと座れます。後席は背もたれを倒すと座面も連動して下がるので、自転車も積める広い荷室になります。実用性に優れています。
2020年に登場した新型ソリオは、走行安定性や燃費性能も良好で、安全装備も充実しています。コンパクトカーの中でも買い得な車種といえるでしょう。
最近はスズキ 新型スペーシアなどの軽自動車のスーパーハイトワゴンが人気ですが、登坂路の多い地域に住んでいると、もう少しパワーのある車が欲しいと感じる人もいるでしょう。新型ソリオはそのようなユーザーにも適しています。
新型ソリオの発売日と納期の目安
発売は2020年なので、当面の間、フルモデルチェンジは行われないでしょう。
しかし、改良や特別仕様車の追加はあるかもしれません。
例えば、新型ソリオに軽自動車の新型スペーシアギアに相当するSUV風のモデルがあると、実用性とデザイン性がバランス良く向上して、多くのユーザーから喜ばれると思います。
最近の売れ行き&人気度
新型ソリオは、スズキの登録車の中では、最も売れている車種です。1か月あたりに登録される台数は、平均で4,000台以上あります。スズキは軽自動車のイメージが強いメーカーですが、これだけの台数が売れるということは、新型ソリオは大ヒット商品といえるでしょう。
新型ソリオのおすすめグレード
おすすめグレード:ハイブリッドMX(192万1700円/2WD)
新型ソリオのお買い得グレードは、マイルドハイブリッド搭載の「ハイブリッドMX」です。
衝突被害軽減ブレーキやクルーズコントロールなどの安全装備や、エアロパーツやアルミホイールなどの装備が充実していながら、価格は割安に抑えられています。LEDヘッドランプはオプション装備ですが、それでも総額は200万円を超えません。
注意したいのは、フルハイブリッド搭載の「ハイブリッドSZ」や「バンディットハイブリッドSV」です。燃費はWLTCモード燃費は22.3km/Lと、マイルドハイブリッド(19.6km/L)とそれほど大差ありません。ただし、フルハイブリッドではATが5速オートギヤシフトなので、CVTの他モデルと比べて、運転の仕方によっては加速する際に滑らかさに欠けることがあります。
購入を考えている方は、必ず試乗して確かめましょう。
新型ソリオのライバル比較
新型ソリオのライバル車はダイハツのOEM車であるトヨタ 新型ルーミー、ダイハツ 新型トール、スバル 新型ジャスティです。
しかし、2024年1月初旬時点では、ダイハツが型式指定申請において不正を行ったために出荷を停止しています。
そうなるとボディサイズや価格の似通ったコンパクトカーは現状、実質的に存在しません。
また不正がなく出荷されていたとしても、商品力は新型ソリオが優れています。
後席の座り心地、走行安定性、乗り心地、動力性能などで新型ソリオが上まわるからです。逆にルーミー3姉妹車が勝っているのは、荷室を反転させると汚れを落としやすいシートが貼られ、自転車を積みやすくする機能などです。
なお新型ソリオには、基本部分を共通化したOEM車の三菱 新型デリカD:2もあります。新型ソリオと価格やデザイン、装備類などを比較して選ぶと良いでしょう。
新型ソリオを販売店で試乗するときのポイント
実際に車両を確認する際には車内の広さに合わせて、シートの座り心地が満足できるかどうかを確認しましょう。後席の座り心地では、腰が沈み込むような座り方が気になる場合もあります。
走行中には、乗り心地に注意しましょう。特に、街中の荒れた路面を時速40km以下で走行したときに、路面の細かな凹凸が気にならないか確認します。
このほか、多彩なシートアレンジや、登り坂における動力性能と騒音、カーブを曲がる際や車線を変更する際のボディの傾き方なども確認しておくと安心です。
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【筆者:渡辺 陽一郎 カメラマン:茂呂 幸正/スズキ】
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