ことしの春闘をめぐって行政と経済界、それに労働界の３者による会談が大阪市で開かれ持続的な賃上げに向けて人件費を含めた価格転嫁に連携して取り組むことで一致しました。
賃上げの動きが中小企業でどこまで広がるかがことしの春闘の焦点の一つとなる中、政府は地方でも自治体と経済界、それに労働界が参加した「地方版政労使会議」を開催するよう求めていて、２日、大阪市で開かれた会議には、大阪府の吉村知事など１０人が出席しました。
この中で吉村知事が「大阪の成長軌道を確かなものにして、さらに高みに引き上げていくためには賃金の引き上げを実現していくことが重要だ」と述べたのに続き関西経済連合会の松本正義会長は「中小企業の賃上げの原資を確保するために人件費の増加分を価格に転嫁するのが必要で、企業に対して価格転嫁への積極的な対応を呼びかけている」と述べました。
また、連合大阪の田中宏和会長は「この春闘の最大の鍵は、物価上昇を上回る賃上げを実現できるかどうかで、企業間取引での価格転嫁に向けた環境整備を適切に進めていくことがより重要となっている」と述べ３者が連携して、持続的な賃上げに向けて人件費を含めた価格転嫁に取り組むことで一致しました。
ことしの春闘では▽「連合」が５％以上の賃上げを求める方針を掲げ、▽「経団連」もこの水準について理解できるとしていて、労使ともに去年を上回る賃上げが必要だという認識です。
中小企業への広がりに加えて非正規雇用で働く人の賃上げも課題となっていて、賃上げの勢いを維持してデフレからの完全脱却につなげられるかどうかも焦点です。
春闘 大阪で政労使会議 賃上げへ人件費含めた価格転嫁で連携｜NHK 関西のニュース - nhk.or.jp
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