国内系、外資系ともに客室単価が上昇している(写真はオークラ東京とウェスティンホテル東京、撮影:尾形文繁)
東京でも桜が開花しはじめるなど、春の行楽シーズンがやってきた。
子どもの春休みなどが重なるこの時期は、日本人観光客が国内旅行に出かけるほか、多くの外国人観光客も日本を訪れ、観光地は賑わいを見せる。
一方、ホテルの客室単価が近年急激に上昇しており、旅行需要に水を差す可能性が出てきた。
ホテルにとっても桜の観光シーズンは、夏休みなどに並ぶ「稼ぎ時」だ。2023年にはパレスホテル東京(千代田区)の3〜4月の平均客室単価が10万円を超えた。284室を有する大型日系ホテルとしては異例の価格だ。
ドーミーインはコロナ前より約35%上昇
「東京や京都などの平均客室単価は去年の同時期と比べて5割程度上昇している」。全国展開するビジネスホテル大手の関係者は3~4月の見通しをそう語る。インバウンド客が殺到している観光地のホテルは、2024年も価格が高騰することになりそうだ。
ホテル価格の高騰が顕著になったのはコロナ禍が明けてからだ。例えば、共立メンテナンスが運営をしているドーミーインの2024年10~12月の平均客室単価は1万4400円と2019年同時期と比べると約35%上昇している。
単価が高騰しているのはビジネスホテルだけではない。大手ホテル予約サイトを見ると、オークラ東京(港区)は約11万8000円(4月8日から1泊の素泊まり料金、48平米)、パーク ハイアット 東京は約19万8000円(同、55平米)とラグジュアリーホテルも強気の価格設定をしていることがわかる。
桜の季節を襲う「ホテル価格高騰」、3つの裏事情 - 東洋経済オンライン
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