米供給管理協会(ISM)が発表した3月の非製造業総合景況指数は2カ月連続で低下した。一方、仕入れ価格指数は4年ぶりの低水準となった。
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非製造業総合景況指数は1人を除き、全てのエコノミスト予想を下回った。入荷水準に関する指数が過去最低に落ち込んだことを主に反映した。
仕入れ価格指数は5ポイント余り低下の53.4と、2020年3月以来の水準に落ち込んだ。
対照的に、1日に発表された3月のISM製造業総合景況指数では、仕入れ価格指数が55.8と、22年7月以来の水準に上昇。財のインフレ鈍化ペースが滞りつつあることを示した。
米ISM製造業総合指数、2022年9月以来の拡大圏-予想上回る (2)
サービスの仕入れ価格指数は今回の低下により、22年5月以来初めて製造業の仕入れ価格指数を下回った。
サービス業の仕入れ価格低下は、インフレ鈍化の停滞に対する米金融当局の懸念を和らげる可能性がある。米金融当局は利下げ時期を議論する上で、物価圧力緩和の兆しを見極めようと、米経済の最大部門であるサービス業界の動向を注視している。
キャピタル・エコノミクスの副チーフエコノミスト(北米担当)、スティーブン・ブラウン氏は、「仕入れ価格指数が新型コロナウイルス禍が始まって以来の水準に急低下したことは、スーパーコア(住宅を除くコアサービス)インフレがコロナ流行前の標準に向かって再び低下するであろうことを示唆している」とリポートで指摘した。
一方、ISM非製造業景況調査委員会のアンソニー・ニエベス委員長は発表文で「物価安定の一定の兆しが出ているとはいえ、インフレは依然として懸念材料」だと調査対象の企業は報告していると説明した。
ニエベス氏は記者団との電話会見で、燃料費が再び値上がりしているため、サービス業界の仕入れ価格指数が下がり続けるとは予想していないとも述べた。
入荷水準指数
入荷水準に関する指数は3.5ポイント低下し、ISMが1997年にデータ公表を開始して以降で最低となった。サプライチェーン改善の兆しを示しており、受注残に関する指数が昨年8月以来の速いペースで縮小したこともこれで説明がつく。
内訳では、宿泊・飲食サービスを筆頭に12業種の活動が拡大。4業種は縮小した。
新規受注指数は3カ月ぶりの水準に落ち込んだが、依然として底堅い需要と整合する水準にある。
業況指数は昨年9月以来の高水準。
雇用指数は小幅に改善したが、依然として縮小圏にある。
一方、在庫指数は22年12月以来の水準に下がった。在庫景況感指数は企業が在庫過剰だとみていることを引き続き示唆しているものの、2カ月連続で低下した。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題: US Services Growth Cools as Price Gauge Drops to Four-Year Low、March US ISM Services Falls to 51.4, Below Est.(抜粋)
(第6段落以降を加えて更新します)
米ISM非製造業、2カ月連続の低下-仕入れ価格4年ぶり低水準 - ブルームバーグ
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