東京を含むアジアの一部都市の高級住宅価格が高騰している。一方、ニューヨークやロンドンなど主要都市のよく知られる超高級住宅街は下落傾向にある。
不動産コンサルティング会社のナイト・フランクによると、ニューヨークとロンドンの1-3月(第1四半期)のプライム物件価格は、前年同期比で2%強下落した。香港とベルリンもマイナスとなった。一方、マニラと東京、ムンバイでは大きく値上がりし、上昇率はそれぞれ27%、13%、12%。プライム不動産は市場の上位5%と定義される。
借り入れコストの上昇とリセッション(景気後退)懸念が米欧の一部高級不動産市場の足かせとなっている。しかし世界的には、力強い経済成長と富裕層投資家の需要を背景に高級不動産価格は今年回復しており、ナイト・フランクがリポートで分析した44都市で年平均4%の伸びを記録した。
フィリピン経済が東南アジアで最も高い成長を遂げる中、マニラでは住宅価格が高騰した。東京では円安と低い借り入れコストが外国人投資家の需要を押し上げている。ムンバイでは、2028年までに世界の国内総生産(GDP)成長率への寄与で一位になる予想されるインド経済の活況に伴い高級住宅が値上がりしている。
ナイト・フランクが調査するプライム物件は22年末には年間で価格が横ばいとなった。金利上昇で需要が冷え込んだためだ。しかし現在は78%の市場で値上がりしており、ナイト・フランクのプライム不動産指数は長期年間上昇率である5.4%に近づいている。
ナイト・フランクのグローバル調査責任者、リアム・ベイリー氏は「この指数はブームの再来の予兆というよりも、供給量が引き続き少ない中で需要が比較的堅調なことから価格上昇圧力がかかっていることを示している」と説明した。
原題: NYC Luxury Real Estate Prices Dip as Asia Drives Gains (Correct)(抜粋)
東京含むアジア都市、高級住宅の世界的な値上がりけん引-NYは下落 - ブルームバーグ
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