金価格は米インフレの高進を支えに向こう数カ月は強基調を継続するとフィッチ・ソリューションズは分析している。ただ、年末までには高値を離れ、その後は2022年にかけてインフレ後退を背景に軟化する展開を予想している。
10日のニューヨーク商品取引所(COMEX)で金先物取引の中心である8月限は前日比0.9ドル高の1トロイオンス=1896.4ドルで取引を終えた。
フィッチは9日付のリポートで、金価格は当面は強基調を継続すると予想。米インフレ高進による実質金利の圧迫、ドル安、新型コロナウイルスの新たな感染拡大などが金を支えるとの見方を示した。
21年の平均価格予想は従来の1780ドルで据え置いた。昨年付けた2000ドルを超える高値が抵抗水準になるという。年初来の平均価格は1804ドル。
一方、21年終盤から22年にかけて金価格は軟化すると予想。インフレ後退や米金融政策の正常化が逆風になり、22年の平均価格はおよそ1700ドルになると見込んでいる。
暗号資産(仮想通貨)の躍進も金価格の上値を抑える要因になり得るという。暗号資産は若年層にとってより魅力的な資産になりつつあるとフィッチは指摘し、投資資金を巡り、金と競合する可能性があると予想した。
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