[北京 31日 ロイター] - 中国は31日、公的医療機関の医療サービス価格の改革加速に向け、コスト管理やサービスの質の確保、医療サービス提供の奨励を狙ったパイロット事業を実施すると発表した。
医療サービスに適用される中国の公的医療保険は高齢化と出生率低下の両面から圧力を受けており、効率性が高い医療サービスを模索するよう迫られている。
医療サービスの価格決定の仕組みでも、地域間の格差のほか、医療専門家が価格決定に参加していないなどの問題が何年も前からあり、これも改革の原動力になっている。
国家医療保障局(NHSA)と国家衛生健康委員会(NHC)を含む当局は、医療負担抑制に向け、公共医療機関での価格調整を規制する試行事業について指針を打ち出し、「医療サービス価格の調整は値上げと値下げの両方を伴う」と明記した。
民間病院では市場原理に基づく価格設定が認めらているが、政府は規制を強化し、必要なら価格に関する調査や病院への協議要請、価格不正の公表など対応を取るとした。
中国では公的病院による医薬品の集中調達で入札が行われており、医薬品メーカーが価格引き下げ合戦を繰り広げるため、公的負担の削減につながっている。浮いた資金を使い、一部の医療サービスの価格を引き上げる余地が生じている。
指針によると、政府は5つの都市で試行事業を始動させ、その成果に基づき2025年までに取り組みを全国に広げたい考え。
中国政府は、一般的な医療サービスの価格設定に基準を設ける見通しで、地域や医療水準によって公的医療機関の価格に多少の幅が出ることは許容する考え。
中国、医療制度改革を加速 価格管理強化へパイロット事業 - ロイター (Reuters Japan)
Read More
No comments:
Post a Comment