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Wednesday, September 8, 2021

輸入小麦価格、来月から19%引き上げ…13年ぶりの上げ幅 - 読売新聞

 農林水産省は8日、政府が製粉業者などに売り渡す輸入小麦の価格を、10月から19・0%引き上げると発表した。中国での需要増加や主要産地である米国とカナダの天候不順による生産量の減少を背景に、小麦の国際価格が上昇しているためだ。新興国の需要増と産地の干ばつが重なった2008年以来、13年ぶりの上げ幅になる。

 値上げは、米国、カナダ、オーストラリアから輸入してパンやめん類、菓子などに使われる5銘柄の小麦が対象。1トンあたりの価格は、加重平均で現在の5万1930円から6万1820円になる。

 国際価格の指標となる米シカゴ商品取引所の小麦相場は、今回の算定期間(2021年3~8月)の平均値が、前期の算定期間(20年9月~21年2月)に比べ1割上昇した。景気がいち早く回復した中国が1月以降、飼料向けの輸入量を拡大させ、需要が高まった。他方、米国北部とカナダ南部が6月から高温・乾燥に見舞われ、生産量が減った。コロナ禍に伴う運搬船不足で海上輸送費が高騰したことも影響した。

 農水省の試算では、今回の輸入価格の引き上げがそのまま小売価格に反映されれば、食パン1斤(400グラム)は2・3円程度、家庭用の薄力粉(1キロ・グラム)は14・1円程度、それぞれ高くなる。

 国内で消費される小麦は約9割を輸入に頼っており、そのほぼ全量を政府が輸入して製粉業者やしょうゆメーカーなどに売る仕組みだ。価格は半年ごとに国際相場などを参考に見直している。

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