Rechercher dans ce blog

Tuesday, February 22, 2022

三菱商事、洋上風力「総取り」の波紋 価格重視の代償は - 日経ビジネスオンライン

2021年末、国が洋上風力発電の事業者を決める公募入札で、三菱商事を中心とする企業連合が3海域すべてを勝ち取ったことが波紋を広げている。落札の決め手となったのが、破格の売電価格だったからだ。地元対応や事業実現性といった評価項目を重視してきた競合は、努力の方向が正しかったのかを問い直している。

(写真:PIXTA)

(写真:PIXTA)

 「こうした点数配分では、今後、地元調整など定性面へリソースを割きにくくなる。合理的な考えにならざるを得ない」

 外資エネルギー大手の幹部は厳しい面持ちでつぶやいた。この企業は21年、日本の第1弾となる洋上風力発電の公募に応札した。日本は欧州と比べ、立地地域を非常に大事にする。そうした日本特有の事情を考慮して準備を進めてきた。だが結果は、次点に大差をつけて三菱商事を中心とする企業連合が3海域を総取りした。競り負けた企業の落胆ぶりは相当だ。

 この外資幹部が言う「定性面」とは、立地地域の地元対応や、事業の実現可能性を示す評価項目だ。洋上風力の公募では、こうした定性面と、売電価格を競う「定量面」にそれぞれ120点ずつを配分し、総合点で事業者を決める。各社は案件を勝ち取るため、3海域がある秋田県と千葉県に足を運んできた。再エネ専業のレノバや大手ゼネコンの大林組などは、国が公募をすると決める前からこうした活動を進めてきた。地元対応は金銭では解決できない取り組みが多い。だが、苦労は水泡に帰した。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り2342文字 / 全文2947文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題

日経ビジネス最新号、10年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「脱炭素レボリューション」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。

ウェビナー開催、日本は再エネ先進国になれるのか?
ユーグレナ出雲社長、レノバ木南社長が激論!

開催日:2月28日(月)18:00~19:00(予定)
テーマ:日本は再エネ先進国になれるのか?~注目の経営者に聞く
講師:ユーグレナ 出雲充社長、レノバ 木南陽介社長

会場:Zoomを使ったオンラインセミナー(ライブ配信)
主催:日経ビジネス
受講料:日経ビジネス電子版の有料会員のみ無料となります(いずれも事前登録制、先着順)。視聴希望でまだ有料会員でない方は、会員登録をした上で、参加をお申し込みください(月額2500円、初月無料)。

>>ウェビナーへの参加を申し込む

Adblock test (Why?)


三菱商事、洋上風力「総取り」の波紋 価格重視の代償は - 日経ビジネスオンライン
Read More

No comments:

Post a Comment

写真ニュース(1/1): 全国市区町村 中古マンション価格、騰落率ランキング - BIGLOBEニュース

[unable to retrieve full-text content] 写真ニュース(1/1): 全国市区町村 中古マンション価格、騰落率ランキング    BIGLOBEニュース 写真ニュース(1/1): 全国市区町村 中古マンション価格、騰落率ランキング - BIGL...