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Tuesday, March 15, 2022

BALMUDA Phoneが7万8000円に価格改定、今後に期待したいこと(山根博士) - Engadget日本版

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家電メーカーであるBALMUDAが初めて発売したスマートフォン「BALMUDA Phone」が発売されてから約3か月が過ぎました。製品発表会直後からいろいろな意味で大きな話題となりましたが、ここまで注目されたスマートフォンも近年にはなかったことでしょう。それだけ期待の大きい製品だったと前向きにとらえたいものです。

BALMUDA Phoneが良くも悪くも注目されたのは10万4800円という価格設定でした。またソフトバンクでは14万3280円。キャリアが自由に価格設定できるとはいえ、メーカーの価格と大きく乖離した価格設定を行い「新トクするサポート」などで安くする、という売り方は透明性が求められる今の時代、通用しないでしょう。ただでさえ高いと思われる価格が、さらに高く思われてしまったと思われます。

とはいえその価格も、BALMUDAが7万8000円にしたことでだいぶ買いやすくなりました。ただしスマートフォンは半年で性能が上がってしまう製品ですし、近年は価格の下落が続いています。性能重視ではないとはいえBALMUDA Phoneの価格は今でもまだ割高感は強いと多くの人が思うでしょう。ですが2022年に入ってからのBALMUDA Phoneの動きを見ると、先を見据えた世界観を持った製品であることが見えてきました。

2月に発売された専用ケース「BALMUDA Phoneケース(チェスターフィールド)」はソファーのデザインをしたやわらかいイメージのケースです。従来のTPUケースはロゴが入っているものの、背面処理に力をいれたBALMUDA Phoneのデザインをややスポイルしてしまう感がありました。筆者は傷防止のためこのケースをつけていましたが、チェスターフィールドに変えてからはBALMUDA Phoneにより愛着がわいたように思います。

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また3月にはBALMUDA Phoneの独自アプリ「BALMUDA Scheduler」がAndroidアプリとして一般公開されました。筆者のメインのスマートフォンは「Galay Z Fold3 5G」ですが、7.6インチの大きい画面でこのスケジューラーが使えるのは快適です。また2台のスマートフォンで同じアプリを使えることで、操作感も統一されスケジュール確認や作成もよりやりやすくなりました。今や1日で一番使っているアプリはこのBALMUDA Schedulerになっています。

他にもソフトウェアの細かいアップデートも行われています。カメラアプリは当初の食事モードで青くなってしまう問題は解決されましたが、まだまだがんばってほしいと思うところ。4800万画素のカメラ画質は悪いものではないだけに、このあたりはノウハウを積みつつ、さらにブラッシュアップしてほしいところです。

発売直後の市場の反応は、BALMUDAの寺尾社長も想定外であったとメディア向けインタビューで語っています。しかしそれだけスマートフォンは注目される製品であり、こだわりを持った人が多い製品でもあります。

寺尾社長、BALMUDA Phoneの進化を明言 アプリ拡充、夏にはAndroid 12へ

BALMUDA Phoneはこの形状が出来上がるまでに数十ものデザインが検討されたこだわりのある製品であり、しかも価値観を大きくアピールするという新しいジャンルの製品でした。そのため消費者へどのようにメッセージを伝えるのか、難しい部分もあったのでしょう。

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2021年11月にBALMUDA Phoneが発表されたとき、本体の価値観が大きくアピールされましたが、筆者は「BALMUDA Phoneがあればすべてが完結する」というメッセージを感じました。それは素晴らしい考えでもありますが、逆に「拡張性のない閉じた世界の製品」という印象も受けてしまいました。

それでもBALMUDA Schedulerが他にはない使いやすいアプリであり、コンパクトなボディーは日本滞在中のお財布端末にちょうどよく(筆者は香港在住)、高い価格も分割払いで買えるな、と思い筆者は発売初日購入したのです。そして購入後はBALMUDA Phoneをスケジュールチェック(入力はしない)、時計(主にアラーム)、そしてお財布として日々使っていました。気が付けば毎日使っているものの、日用品として新しい感動を味わうこともなく淡々と使っていたのです。それはそれで「手になじむツール」ということで悪いことではありません。

ところがケースが発売されることを知ると、「なんだ、ケースを変えれば楽しめる端末なんだ」ということに気が付いたのです。他のスマートフォンなら当たり前のことも、BALMUDA Phoneでケースを付け替える楽しさがあるとは考えていませんでした。さらにBALMUDA Schedulerの他機種対応により、手持ちの端末でシームレスに同じスケジューラーが使えるという利便性が拡大されたのです。

10万円もするスマートフォン、たしかに独自アプリは使いやすく、手になじむ丸いフォルムは唯一のものです。しかしスマートフォンは毎日使うものであり、家電よりもよりパーソナルな製品です。自分の好みのケースをつけてスマートフォンを持ちたいと思う人も多くいます。BALMUDA Phoneはカスタマイズはできるものの、それは待ち受けの画面設定だけでした。もしケースが数種類でもあれば「本体を買って、ではケースをどうしようか」と選ぶ楽しみが増えます。性能が製品の特長ではないBALMUDA Phoneだけに、様々なデザインのケースが多数同時に発表されていれば、製品に対する印象も変わったのではないでしょうか。

ところでBALMUDAは現在、家電のラインナップでBluetoothスピーカーを販売しています。真空管をイメージしたデザインはインテリアにもなり、そして音質もよく高性能な製品です。このスピーカーには家電製品と同じ「BALMUDA」のロゴが入っていますが、これをBALMUDA Phoneと同じ「BALMUDA Technologies」の製品として出すだけでも、BALMUDA Phoneの世界感を広げるものになるのではないでしょうか。

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このスピーカーにBALMUDA Phoneを接続して音楽を聴いていると、すぐ横にBALMUDA Phoneを立てておきたいと感じます。青山のBALMUDAのショールームにはBALMUDA Phoneがスタンドに立ててディスプレイされています。机の上に寝かせておくのではなく、画面表示を常に見たい、というユーザーもいるでしょう。純正品のスタンドは今すぐにでも出してほしいものです。

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スマートフォンに何を求めるか、それは人それぞれです。それだけスマートフォンは無限の用途を持った製品であり、そして常に手に持って使う最も身近な製品なのです。道具と考え割り切る人もいれば、端末そのものを「愛して」ケースやカスタマイズに注力する人もいます。

BALMUDA Phoneは端末そのものが価値観をもった製品ですから、それと合わせて使う周辺機器やアクセサリもユーザーに提供するべきなのです。「BALMUDA Phoneだけを持つ生活」のために7万8000円は高いでしょう。しかし「BALMUDA Phoneの世界と共に生活する」のであれば、本体やBluetoothスピーカー、ケースやアクセサリなどを含め、お金をかけてもいいと思う人も出てくるでしょう。

「次にどんなアクセサリが出てくるのだろう」という期待を持たせるのもいいのですが、次期BALMUDA Phoneが出てくるのであれば、発表の時点で「1年かけていろいろなものを提供する」といった、購入後の楽しみや夢も伝えてほしいもの。スマートフォンはソフトウェアのアップデートで購入後も進化する製品ですが、端末の内部だけではなく周辺を飾るアクセサリでも楽しませてほしいものです。

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