2022年3月25日
経済産業省は、再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2022年度以降の買取価格・賦課金単価等を決定します。
1.2022年度以降の買取価格
○調達価格等算定委員会の「令和4年度以降の調達価格等に関する意見」を尊重し、以下のとおり決定します。(1)太陽光発電
①住宅用太陽光発電・事業用太陽光発電(入札対象外)
電源 | 規模 | (参考) 2021年度 |
2022年度 |
2023年度 |
住宅用太陽光発電 | 10kW未満 | 19円 | 17円 | 16円 |
事業用太陽光発電 | 10kW以上 50kW未満 |
12円 | 11円 | 10円 |
50kW以上 入札対象外 |
11円 | 10円 | 9.5円 |
※FIT制度では、事業用太陽光発電(10kW以上50kW未満)について、2020年度から、自家消費型の地域活用要件が設定されています。
②事業用太陽光(入札対象)
2022年度の買取価格は、入札により決定します。2022年度の入札対象は、FIP認定の場合は1,000kW以上、FIT認定の場合は250kW以上以上1,000kW未満とします(ただし、既築の建物への屋根設置の場合は入札免除とし、2022年度の買取価格は10円とします)。2022年度の入札回数は4回で、上限価格は、それぞれ10.00円、9.88円、9.75円、9.63円とします。(2)風力発電
①陸上風力発電(50kW未満)
電源 | 規模 | (参考) 2021年度 |
2022年度 |
2023年度 |
2024年度 |
陸上風力発電 | 50kW未満 | 17円 | 16円 | 15円 | 14円 |
※FIT制度では、2023年度から、自家消費型・地域一体型の地域活用要件が設定されます。
②陸上風力発電(50kW以上)
2022年度の買取価格は、入札により決定します。2022年度の入札回数は1回で、上限価格は16.00円とします。ただし、入札容量が1.7GWを超えた場合には、同年度内に追加入札を実施し、上限価格は同年度の初回入札の加重平均落札価格または15.00円のいずれか高い額とします。
③陸上風力発電(リプレース)
電源 | 規模 | (参考) 2021年度 |
2022年度 |
陸上風力発電 (リプレース) |
全規模 | 15円 | 14円 |
※FIT制度では、2023年度から、自家消費型・地域一体型の地域活用要件が設定されます。
④洋上風力発電(再エネ海域利用法適用外)
電源 | 規模 | (参考) 2021年度 |
2022年度 |
2023年度 |
2024年度 |
着床式洋上風力発電 | 全規模 | 32円 | 29円 | 入札制 | - |
浮体式洋上風力発電 | 全規模 | 36円 | 36円 |
(3)地熱発電
電源 |
規模 | (参考) 2021年度 |
2022年度 |
2023年度 |
2024年度 |
地熱発電 | 15,000kW未満 | 40円 | 40円 | ||
15,000kW以上 | 26円 | 26円 | |||
地熱発電 (全設備更新型) |
15,000kW未満 | 30円 | 30円 | ||
15,000kW以上 | 20円 | 20円 | |||
地熱発電 (地下設備流用型) |
15,000kW未満 | 19円 | 19円 | ||
15,000kW以上 | 12円 | 12円 |
※FIT制度では、2022年度から、自家消費型・地域一体型の地域活用要件が設定されます。
(4)中小水力発電
電源 | 規模 | (参考) 2021年度 |
2022年度 |
2023年度 |
2024年度 |
中小水力発電 | 200kW未満 | 34円 | 34円 | ||
200kW以上 1,000kW未満 |
29円 | 29円 | |||
1,000kW以上 5,000kW未満 |
27円 | 27円 | - | ||
5,000kW以上 30,000kW未満 |
20円 | 20円 | 16円 | - | |
中小水力発電 (既設導水路活用型) |
200kW未満 | 25円 | 25円 | ||
200kW以上 1,000kW未満 |
21円 | 21円 | |||
1,000kW以上 5,000kW未満 |
15円 | 15円 | - | ||
5,000kW以上 30,000kW未満 |
12円 | 12円 | 9円 | - |
(5)バイオマス発電
①バイオマス発電(入札対象外)
電源 |
規模 | (参考) 2021年度 |
2022年度 |
2023年度 |
|
バイオマス発電 (一般木材等) |
10,000kW未満 | 24円 | 24円 | ||
バイオマス発電 (未利用材) |
2,000kW未満 | 40円 | 40円 | ||
2,000kW以上 | 32円 | 32円 | |||
バイオマス発電 (建設資材廃棄物) |
全規模 | 13円 | 13円 | ||
バイオマス発電 (一般廃棄物・その他) |
全規模 | 17円 | 17円 | ||
バイオマス発電 (メタン発酵バイオガス) |
全規模 | 39円 | 39円 | 35円 |
※FIT制度では、2022年度は10,000kW未満のバイオマス発電、2023年度は2,000kW未満のバイオマス発電について、自家消費型・地域一体型の地域活用要件が設定されます。
②一般木材等バイオマス発電(10,000kW以上)・バイオマス液体燃料(全規模)
2022年度の買取価格は、入札により決定します。上限価格は非公表とします。(※)上記の表中の額は、kWh当たりの単価であり、FIT制度では、これに税を加えた額が調達価格(ただし、太陽光発電10kW未満を除く)となり、FIP制度ではこれが基準価格となります。
(参考)FIT制度/FIP制度・入札の対象イメージ
2.2022年度の賦課金単価
○1.の買取価格を踏まえて算定した結果、2022年度の賦課金単価は、1kWh当たり3.45円と決定しました。目安として一ヶ月の電力使用量が260kWhの需要家モデルの負担額を見ると月額897円(+24円)、年額10,764円(+288円)となります。※2021年度賦課金単価 1kWh当たり3.36円(需要家モデル負担額:月額873円、年額10,476円)
○なお、2022年度の賦課金単価は、2022年5月検針分の電気料金から2023年4月検針分の電気料金まで適用されます。<賦課金単価算定根拠>
※改正再エネ特措法施行に伴うFIP制度や廃棄費用積立制度に係るシステム構築費用を含む(10億円)
(内訳)2021年度における想定 | 2022年度における想定 | 主な要因 | |
①買取費用 | 3兆8,434億円 | 4兆2,033億円 |
|
②回避可能費用等 | 1兆1,448億円 | 1兆4,609億円 |
|
③販売電力量 | 8,036億kWh | 7,943億kWh |
|
担当
資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部新エネルギー課長 能村
担当:廣瀬、澤村、曽我部
電話:03-3501-1511(内線 4551~6)
03-3501-4031(直通)
03-3501-1365(FAX)
再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2022年度以降の買取価格・賦課金単価等を決定します (METI - 経済産業省
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