[ニューヨーク 8日 ロイター] - ウクライナ情勢がエスカレートする中、原油や金属、その他の原材料など幅広いコモディティー(商品)市場でボラティリティーが拡大し、マージンコール(追加証拠金の請求)が相次いでおり、金融システム全般に影響が波及しかねないとの懸念が高まっている。
インターコンチネンタル取引所(ICE)のウォーレン・ガーディナー最高財務責任者(CFO)は8日、ロシアのウクライナ侵攻を受けたコモディティー相場の急変動により、決済部門でマージンコールが発生していると明らかにした。その上で、全てのマージンコールは「1時間以内」に対応されていると説明した。
北海ブレント原油先物はロシアの侵攻開始以降、30%超値上がりしている。また、ニッケル価格は8日、2倍に上昇。中国企業によるショートカバーやマージンコールへのエクスポージャー軽減に向けた動きが背景にあるとみられている。
このほか、パラジウムや金、小麦など幅広いコモディティーの価格がここ数週間に乱高下している。
ヒューストン大学教授で、先物市場の専門家でもあるクレイグ・ピロング氏は「コモディティー業界のほぼ全てのセクターが前例のない衝撃を同時に受けている」と指摘。「これまでのところ、業界はストレスを吸収できているが懸念がある」とし、「より広範なシステムに影響が波及するシナリオが考えられる」と述べた。
商品価格の急変動、市場全般への影響波及懸念高まる - ロイター (Reuters Japan)
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