【ヒューストン=花房良祐】米国の平均ガソリン価格は11日、初めて1ガロン(約4リットル)あたり5ドル(約670円)台となり、過去最高となった。有権者の不満が渦巻くなか、バイデン大統領は石油会社を糾弾して政権批判をかわそうとしている。
全米自動車協会(AAA)によると、1年前に比べて約6割高くなった。夏の行楽シーズンに入り、ドライブ需要が増加していることなどが価格を押し上げた。車社会の米国では自家用車で通勤する人が多く、家計に打撃�を与えている。
ガソリン価格の上昇は運送料などを通じて幅広い製品のコストに転嫁されやすい。バイデン政権はインフレ対策を最優先の課題と位置づけており、原油価格を抑えるために石油戦略備蓄の放出に踏み切ったほか、エネルギー業界に増産を促している。ただ、米国経済は新型コロナウイルス禍から立ち直り、原油市場の需給は逼迫している。
バイデン大統領はロシアのウクライナ侵攻も価格上昇の原因になったと主張しているほか、自国の石油会社もやり玉にあげている。10日にはロサンゼルスで演説し、「(原油高を受けて)エクソンモービルは神よりも稼いでいる」と批判。同社が稼いだ資金を開発投資にあてず、自社株買いといった株主還元を優先していると糾弾した。
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