家電や車を予算より「高い値段」で買ってしまった経験はないだろうか。実は、価格の付け方に消費者の判断を鈍らせる罠があると、名古屋商科大学ビジネススクールの岩澤誠一郎教授は指摘する。
税込み価格が小さいのには
ワケがある
多くのスーパーでは、1つの商品の価格を2つ表示している。1つは税抜き(税前)価格、もう一つは税込み価格である。たいていの場合、税抜き価格は税込み価格よりも目立つ形で表示されている。税抜き価格はより大きな活字、そして目立つ色の活字で表示され、税込み価格はより小さな活字、目立たない色の活字で表示されているのだ。
こうした価格表示を行う小売業者の意図は明白だろう。より安い価格を目立つように表示することで、消費者の購買行動を誘発しようとしているのである。
しかしこのもくろみは本当にうまくいくのだろうか?消費者が最終的に支払う価格は税込み価格であり、しかもその価格は目立たない形とはいえ、表示されているのである。
実質的な支払い価格を目立たなくさせるだけで消費意欲が刺激されるほど、消費者は愚かなのだろうか?
次のページでは、
・スーパーで税込価格が小さく表示される事情
・家電や車を予算よりも「高い値段」で買ってしまう理由
・消費者の判断を鈍らせる、価格にまつわる「3つの罠」
について解説しよう。
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家電や車を予算より「高い値段」で買ってしまう理由、消費者が惑う3つの罠 - ダイヤモンド・オンライン
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