近年はタイヤの原材料の価格高騰が続いており、輸送用の原油価格も高騰。結果、2022年4月に続き2回目の価格改定がおこなわれることになりました。値上がりを続けるタイヤは、どのタイミングで購入・交換するのが良いのでしょうか。
世界情勢、原油高、円安…さまざまな理由でタイヤ価格が上昇
国内外の主要なタイヤメーカーが、そろってタイヤ価格の値上げを発表しました。
2022年4月にも約10%の値上げがおこなわれましたが、ブリヂストンやダンロップは2022年9月の出荷分から、横浜ゴムやミシュランなどは10月出荷分から最大で8%の価格の引き上げを実施するといいます。
主な原因はタイヤの原材料となる天然ゴムや「ナフサ」など石油製品の価格高騰、世界的な原油高による生産コストや輸送費の上昇、さらにウクライナ情勢をはじめとする世界情勢の不安定さなどを背景にしたインフレと、円安などによる景気の後退などが複雑に絡み合って、企業努力だけでは生産コスト上昇を処理できなくなったことから1年で2度目、約2割もの値上げになってしまいました。
そこで気になるのは、値上がりを続けるタイヤはどのタイミングで交換するのがお得なのかということです。
値上げ前にタイヤを一式交換するのが良いのか、それとも現状のタイヤを労わりつつ、できる限り交換を引き伸ばしたほうが良いのか。
冬になればスタッドレスタイヤに交換する人も増えるでしょうし、今のうちに策を練りたいところです。そこで都内のタイヤ専門店に勤務するSさんに聞いてみました。
「すべてが一気に値上がりするわけではないのですが、現在の在庫がなくなり次第、新価格に置き換えられていくと思います。
実際には2022年秋から新しいモデルのタイヤは値上がり傾向になるかと思います」
それでは、値上がりする前に購入しておいたほうが良いのでしょうか。
「現在お使いのタイヤが2年以上経過、または2万km以上走行しているなら、値上がり前に交換しておいたほうが良いでしょう。
逆に1年程度経過で走行距離が1万km未満であれば、よほど過酷な状況下で使用していない限り、現状のタイヤを使い続けても問題ないと思います」(タイヤ専門店 Sさん)
ただし、タイヤのトレッドやサイドウォールにヒビが入っていたり、何らかの接触で表面に著しく擦れた傷などがあったりする場合は、値上げ前に交換しておくのが良いそうです。
早期に交換することで、タイヤバーストなど最悪のアクシデントを抑止することもできます。
もうひとつ気になるのは、スタッドレスタイヤの購入です。夏の暑さが残る時期ではありますが、希望する銘柄と適合サイズを早めに予約しておくほうが良いようです。
「スタッドレスタイヤは例年9月から予約が始まりますが、銘柄とサイズによっては10月中に売り切れてしまうこともあります。
適合サイズが残っているとは限りませんので、早めに販売店などに相談していただければ、新価格なのか従来の価格なのかも判明すると思います」(タイヤ専門店 Sさん)
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タイヤを安く購入しようと思うなら、ネット通販が安く入手可能です。しかし、ここにも落とし穴があるのだとか。
「ネット通販の場合、銘柄やサイズは選べても、製造日までは選べません。
格安で販売されているタイヤは、主に前年かそれ以前に製造された在庫分のタイヤで、製造から1年から3年経っているものもあり、多少は硬化している可能性もあります。
そのあたりを了承したうえで購入していただければと思います」(タイヤ専門店 Sさん)
秋にタイヤ価格が再上昇!? 値上げ前に購入すべき? タイヤ交換のベストタイミングとは - くるまのニュース
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