総務省が19日に発表した7月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く)は前年同月比で2.4%上昇しました。夏休みで自動車を使い、ガソリン代の高さに困った人も多いはずです。今後の価格はどうなるのでしょうか。(近藤統義)
Q ガソリンの価格はどのくらい高いですか。
A 経済産業省によると、全国のレギュラーガソリンの平均価格(1リットル当たり)は15日時点で前週より0.3円安い169.8円。2週間ぶりに値下がりしましたが、130円台だった一昨年の夏や、150円台の昨夏に比べると割高感が強くなっています。
Q 値上がりの理由は。
A 原料である原油の高騰が影響しています。背景にはロシアのウクライナ侵攻や、コロナ禍からの需要の回復などがあります。日本は燃料資源を外国に頼っているため、急速な円安で輸入コストがかさんでいるのも一因です。
Q 政府はどんな対策をしていますか。
A ガソリン高は企業の輸送コストを押し上げるなど、物価高を招く要因です。政府は小売価格の急騰を抑えるため、石油元売り会社に対する補助金を今年1月から設けました。現在は1リットル当たり168円程度になるよう、35円を上限に支給しています。
Q 今後の値動きの見通しは。
A 石油情報センターは「補助金がある限りは横ばいが続く」とし、政府は制度の期限を9月末から延長する検討を始めました。原油高は欧米の景気減速への懸念で一服していますが、野村証券の大越龍文氏は「世界全体がマイナス成長にならなければ、さらに下落する可能性は低い」と指摘します。円安傾向でもあり、ガソリン価格が急激に下がることは考えにくそうです。
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