原材料価格の高騰などを受け、主な飲料メーカーが5月1日から缶コーヒーを値上げします。コンビニや専門店との競合で市場が縮小するなか、値上げを契機に事業をてこ入れする動きも相次いでいます。
原材料価格の高騰などを受け、主な飲料メーカー各社は、5月1日の出荷分や納品分から缶コーヒーを値上げします。
このうち、ショート缶と呼ばれる商品は、希望小売価格が10円から25円程度引き上げられます。
ショート缶の一斉値上げは、消費税の税率が5%に引き上げられた1998年以来、25年ぶりとなります。
缶コーヒーをめぐっては、コンビニや専門店との競合で市場の縮小が続き、民間の調査会社「インテージ」によりますと、小売店での去年の販売額は、推計で1032億円と、5年でおよそ4割減少しています。
こうした中、メーカー各社の間では今回の値上げを契機に、事業をてこ入れする動きが相次いでいます。
「UCC上島珈琲」は、コーヒー豆の使用量を従来より20%増やした商品を新たに投入しました。
また「伊藤園」は、コーヒーに炭酸を加えた商品を新たに開発しました。
こうした差別化戦略の活発化で、今後は缶コーヒーどうしの競争も一段と激しくなりそうです。
5月に値上げ 主な家庭用商品
5月は、缶コーヒーをはじめとする飲料を中心に、値上げが相次ぎます。
値上げされる主な家庭用商品をまとめました。
飲料
5月1日の出荷分から、缶や瓶に入ったコーヒーやジュースなど42品目を、税抜きの希望小売価格で19%~22%値上げ。
▽「キリンビバレッジ」
5月1日の納品分から、缶入りのお茶やコーヒーなど42品目を、税抜きの希望小売価格で19%~23%値上げ。
▽「アサヒ飲料」
5月1日の出荷分から、ペットボトルや瓶、それに、缶に入った炭酸飲料など62品目を、税抜きの希望小売価格でおよそ4%~25%値上げ。
▽「コカ・コーラ ボトラーズジャパン」
5月1日の出荷分から、缶やペットボトルなどに入った飲料や、パウダー製品など75品目を、税抜きの希望小売価格で3%~22%値上げ。
▽「ポッカサッポロフード&ビバレッジ」
5月1日の納品分から、缶入りのコーヒーやスープなど22品目を、税抜きの希望小売価格で13%~22%値上げ。
▽「UCC上島珈琲」
5月1日の出荷分から、缶や紙パックの飲料12品目を値上げ。
店頭では、およそ6%~16%の値上げとなる見通し。
▽「伊藤園」
5月1日の出荷分から、缶入りのお茶や野菜ジュースなど42品を、税抜きの希望小売価格で4%~26%値上げ。
▽「ダイドードリンコ」
5月1日の納品分から、缶やペットボトルのコーヒーなど20品目を、税抜きの希望小売価格で7%~22%値上げ。
粉ミルク・栄養食品
▽「明治」
5月1日の受注分から、乳幼児用の粉ミルクと栄養食品の合わせて29品を、税抜きの希望小売価格で4.1%~8.6%値上げ。
豆乳商品
▽「ポッカサッポロフード&ビバレッジ」
5月1日の納品分から、調製豆乳や豆乳ヨーグルトなど合わせて6品を、税抜きの希望小売価格で5%~16%値上げ。
缶詰
▽「はごろもフーズ」
5月1日の出荷分から、さばの缶詰など22品を、税抜きの参考小売価格で7.1%~25%値上げする見通し。
缶コーヒー きょうから値上げ 原材料価格の高騰など受け - nhk.or.jp
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