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Thursday, June 8, 2023

レクサス 新型GXが日本初導入へ|スタート価格は800万円前後〜最上級モデルは1100万円前後か!? レクサスの新型 ... - MOTA

レクサス GXが新型(3代目)に進化して日本初導入

トヨタが展開する上級ブランドのレクサスは、最近になって新型車を活発に発表しています。2023年4月18日には、レクサスで最初のミニバンとなる新型LMを、2023年6月5日にはコンパクトSUVの新型LBXを世界初公開しました。

そして2023年6月9日には新型GXも加わりました。新型GXはトヨタ 次期ランドクルーザープラドと基本部分を共通化する悪路向けのSUVで、レクサスのラインナップでは新型LXを少しコンパクトにした車種に位置付けられます。初代と2代目のGXは、海外専用車でしたが、3代目の新型GXは日本国内でも販売されることになったわけです。

ちなみにレクサス 新型LXはトヨタ 新型ランドクルーザー、新型GXは前述の通り新型ランドクルーザープラドと基本部分を共通化して、トヨタブランドとしては4車種(LX、GX、ランドクルーザー、ランドクルーザープラド)の悪路向けSUVを用意することになります。新型GXのプラットフォームは、新型LX、新型ランドクルーザー同様にGA-Fと呼ばれるタイプで、駆動方式は後輪駆動をベースにした4WDが設定されています。

レクサス 新型GXのボディサイズ

レクサス 新型GX レクサス 新型LX トヨタ 新型ランドクルーザー トヨタ 現行型ランドクルーザープラド
全長 4,950mm 5,100mm 4,950mm〜4,985mm 4,825mm
全幅 1,980mm 1,990mm 1,980〜1,990mm 1,885mm
全高 1,870mm 1,885〜1,895mm 1,925mm 1,835〜1,850mm
ホイールベース 2,850mm 2,850mm 2,850mm 2,790mm

新型GXのボディサイズは、全長が4950mm、全幅は1980mm、全高は1870mmです。キングサイズともいえる新型LXは、全長5100mm・全幅1990mm・全高1885〜1895mm。新型GXの全長は新型LXに比べて150mm短いものの、全幅はほとんど変わらず約2mに達します。現行型ランドクルーザープラドの1885mmと比べても約100mmワイドです。これはもはや海外向けの大きさで、日本の街中や駐車場では相当に大きいです。それだけに目立つことも間違いありません。

レクサス 新型GXの外観

ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は2850mmで、この数値は新型LXや新型ランドクルーザーと同じ。現行型ランドクルーザープラドと海外で売られた従来のGXは、ホイールベースが2790mmと短かったですが、今後の4車種は共通化されます。従って全長の違いは、前後のオーバーハング(ボディがホイールから前後に張り出した部分)の差によるものです。そのため新型GXと新型LXを見比べると、外観の印象が似ています。

ボディ後方の形状は、新型GXがサイドウィンドウの下端を少し持ち上げるなど手法は異なりますが、存在感に大差はありません。もはや新型GXが新型LXの弟分という関係ではなくなり、これはこの後登場が待たれる新型ランドクルーザープラドと新型ランドクルーザーの関係にも当てはまります。

レクサス 新型GXの内装

新型GXのインパネのデザインは水平基調で、中央には14インチの大型タッチディスプレイを配置しています。新型LXと比べると、細部は異なりますが、基本的な配置は似ています。

シートの配列は、2列シート仕様と3列シート仕様があります。3列目シートは、ミニバンと違って床と座面の間隔が不足して、膝の持ち上がる座り方になります。長距離の移動には適していませんが、片道20分以内の短距離であれば、大人の多人数乗車も可能でしょう。また2列目シートは、ベンチタイプと中央が収納設備になるセパレートタイプが選択可能です。

レクサス 新型GXのパワーユニット(動力源)

新型GXのパワーユニット(動力源)は、V型6気筒3.5Lツインターボと、直列4気筒2.4Lターボハイブリッドを採用しています。クリーンディーゼルターボの設定はありません。

V型6気筒3.5Lツインターボは、新型LXや新型ランドクルーザーと基本的には共通です。トランスミッションは10速ATになります。詳細な数値は発表されていませんが、新型LXや新型ランドクルーザーは、最高出力が415馬力(5200回転)、最大トルクは66.3kg-m(2000〜3600回転)とされています。新型GXも同等の性能で、ターボを装着しない自然吸気エンジンに当てはめると、6Lの排気量に匹敵します。

直列4気筒2.4Lターボハイブリッドは、レクサス 新型RX500hやトヨタ 新型クラウンクロスオーバーRSに搭載されるタイプと基本的に共通です。新型RX500hは、新型クラウンクロスオーバーRSに比べて前後のモーターの駆動力を強化しており、新型GXの性能も新型RX500hに近いものになると思われます。

新型RX500hのエンジンとモーターの駆動力を掛け合わせたシステム最高出力は371馬力。動力性能を競えばV型6気筒3.5Lツインターボが力強いですが、直列4気筒2.4Lターボハイブリッドも余裕のある性能を発揮します。しかも燃費性能が優れています。

なおランドクルーザーを代表とする後輪駆動をベースにした4WD車は、悪路走破力が重視され、過酷な環境で使用されます。そのためにトヨタでは、今まで悪路向けのSUVには過酷な環境に適さない電動機能を採用してきませんでした。新型GXに搭載されたハイブリッドは、低燃費に繋がるだけでなく、モーター駆動によりアクセルの反応が向上し、駆動力の微調整がしやすくなり、ぬかるんだ道など悪路走行の際、スタックする恐れが減少するなど、画期的な商品化に繋がるでしょう。

レクサス 新型GXの悪路走破性

パワーステアリングも、従来の油圧式から電動式に変更され、悪路を含めて操舵感が向上しています。

悪路向けのSUVなので、ボディやサスペンションは、ラダー(梯状)フレームによって支えられています。サスペンションは前輪がダブルウイッシュボーンによる独立式、後輪は4リンクの車軸式です。4輪のショックアブソーバーを走行状態に応じて電子制御するAVS(アダプティブ・バリアブル・サスペンション・システム)も採用されています。ホイールのサイズは、18/20/22インチをグレードや仕様ごとに設定しています。

そして個性的なバリエーションとしては、悪路性能をさらに高めたオーバートレイル仕様も用意されています。トレッド(左右のホイールの間隔)が20mmワイド化され、タイヤも専用開発された18インチ(265/70R18)のオールテレーンタイプ(全地形型)になります。

オーバートレイル仕様のサスペンションには、新型ランドクルーザー GRスポーツと同様のE-KDSSが装着されています。前後の足まわりに電子制御式スタビライザー(ボディの傾き方を制御する足まわりのパーツ)が装着され、安定性と足まわりの伸縮性を走行状態に応じて最適なバランスに保つ仕組みです。

例えばデコボコの激しい場所では、スタビライザーの作動を弱め、足まわりの伸び量と縮み量を十分に確保します。このように制御することで、タイヤが路面から浮き上がるのを防ぎ、駆動力の伝達効率を確保しています。

このほか岩場、砂地、深雪などの走行ルートに応じて車両を最適制御するマルチテレインセレクト、車両の下側を4つのカメラで表示して、デコボコの激しい悪路走行を支援するマルチテレインモニターなども採用されています。衝突被害軽減ブレーキなどの安全装備、運転支援機能の内容も充実しています。

レクサス 新型GXの予想価格・発売時期|スタート価格は800万円前後〜最上級モデルは1100万円前後か?

今のところ新型GXの価格は発表されていませんが、プラットフォームはホイールベースを含めて最上級SUVである新型LXと共通なので、かなりの高価格車になると予測できます。最も安価なグレードが800万円前後で、最上級は1100万円前後に達するでしょう。

ちなみに新型LXは1250〜1800万円で、新型RXは664〜900万円です。新型ランドクルーザーにV型6気筒3.5Lツインターボを搭載する新型ランドクルーザー GRスポーツが770万円になります。これらの価格バランスも含めると、新型GXはレクサストータルケア等の各種サービスを含めて800〜1100万円程の値付けになるのではと予測します。

販売店では「発売時期を含めてすべて未定です。おそらく2023年度(2024年3月まで)には発売されますが、販売規模が小さく、抽選になる可能性も高いと考えられます」とコメントしています。購入希望の方は、販売店に問い合わせて、受注を開始したらスグに教えてもらえるように頼んでおくと良いでしょう。

[筆者:渡辺 陽一郎 写真:LEXUS]

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渡辺 陽一郎

筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)

監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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