風力発電施設。
Mariana Castelo Branco
- 先週末のヨーロッパの電力価格がマイナスに落ち込んだ。
- グリーンエネルギーの推進により、供給が豊富になったためだ。
- オランダでは7月16日の午後、1メガワット時あたりマイナス73.76ユーロ(約1万1500円)になった。
ヨーロッパの電力価格は、グリーンエネルギー推進の結果、供給過剰となり、マイナス圏に落ち込んだ。
ブルームバーグが引用したEpex Spot SEのデータによると、2023年7月15日、ドイツ、フランス、イギリス、オランダを含む約12カ国で翌日の価格がゼロを下回った。
オランダでは16日の午後、1メガワット時あたりマイナス73.76ユーロ(約1万1500円)になった。
エネルギーの供給過剰は、ソーラーパネルや風力タービンといったグリーンインフラへの投資によるものだ。ヨーロッパでは2022年、天然ガスへの依存度を下げるため、記録的な数のソーラーパネルが新たに設置された。
2023年に入り、欧州連合(EU)では月間の太陽光発電量が初めて石炭による発電量を上回った。ロシアが2022年にエネルギー危機を引き起こした後、消費者も電力需要を減らしている。
ヨーロッパのエネルギー価格がマイナスに転じたのは今回が初めてではなく、その発生は頻繁になっている。
4月に最新の原子炉が稼働し、予期せぬ洪水で水力発電量が急増した後、エネルギー価格がゼロを下回ったフィンランドもその一例だ。
フィンランドの送電網運営会社のCEOは5月24日、その日の平均エネルギー価格は「わずかに」マイナスになったとフィンランドの公共放送Yleに語った。
しかし、実際には、消費者が電気を消費することでお金がもらえたわけではない。消費者は電気料金に上乗せされた金額を支払っており、市場価格ではなく協定料金を支払っていることが多い。
マイナスの価格は市場の不均衡を示すものであり、今後のエネルギーインフラへの投資を抑制する可能性がある。また、電気自動車の充電時間などの消費パターンを調整すれば、価格を平準化できるかもしれない。
一方、ロシアが天然ガスの供給をさらに削減し、ヨーロッパが厳しい冬に見舞われた場合、エネルギー市場の変動に直面する可能性があると、国際エネルギー機関(IEA)は警告している。
ヨーロッパの12カ国で電力価格がマイナスに…グリーンエネルギー推進の結果、供給過剰に - Business Insider Japan
Read More
No comments:
Post a Comment