[東京 26日 ロイター] - 日銀が26日公表した6月の企業向けサービス価格指数は108.4で、前年比1.2%上昇した。新型コロナウイルス感染症の影響緩和を受けて「宿泊サービス」の需要が堅調だったほか、一部業種で人件費の上昇を反映する動きが出ている。前月比では0.2%低下した。
単月の前年比上昇は28カ月連続。前月と同じく「諸サービス」、「リース・レンタル」、「情報通信」などが指数を押し上げた。
押し上げに最も寄与した「諸サービス」のうち、「宿泊サービス」は前年比30.8%上昇した。感染症からの人流回復に加えてインバウンド復調もあり、堅調な需要が続いた。
「リース・レンタル」では、「リース」が対象物件の値上がりを反映し同4.6%上昇。「情報通信」では、システムエンジニア(SE) 職やヘルプデスク人員などの人件費の上昇、セキュリティー対策費用を転嫁する動きがみられた。
一方、「運輸・郵便」や「広告」は押し下げ方向に影響した。
「運輸・郵便」では、国際運輸に分類される「外航貨物輸送」が前年比21.7%、「国際航空貨物輸送」が同41.5%それぞれ低下した。海外経済減速による荷動き停滞が懸念され船舶市況が弱めになっているほか、半導体などの航空貨物需要が停滞しているという。燃料価格などが昨年同期に上昇していたことの反動も出た。
公表している146品目のうち、前年比で上昇したのは97品目、低下したのは23品目。日銀の担当者は、引き続き国際商品や海運の市況動向、人件費上昇の動きが指数に与える影響を注視していくとした。
5月は前年比1.7%上昇、前月比横ばいだった。
(杉山健太郎 編集:田中志保)
企業向けサービス価格、6月は前年比1.2%上昇 「宿泊」の需要堅調 - ロイター (Reuters Japan)
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