中古車を探していると、価格が「応談」や「ASK」となっていることがあります。これにはどういった理由があるのでしょうか。また、商品の価格を表示しなくても問題はないのでしょうか。
中古車「ASK」なぜ価格を表示しない?
クルマを購入するとき中古車を選ぶという人も多く、専門のサイトや情報誌などには多くの中古車が掲載されています。
しかしその中には、販売車両の価格が「応談」や「ASK」になっているものもあります。商品の価格を表示しないことは問題ないのでしょうか。
中古車は、一度誰かの所有物となったという点を気にしないのであれば、新車より安価で購入できることが多く、納車も一般的には新車より早い場合が多いのがメリットです。
また、すでに新車として販売されていない絶版車や旧型車を探すことも可能で、特定の車種のみを探したいというこだわりがあるなら、中古車の選択は有効です。
しかし、中古車サイトや情報誌などで、販売価格が「ASK」や「応談」となっているケースを見かけることがあります。
こうした場合、金額を知るためには販売店に問い合わせるしかなく、それが面倒だと感じる人や、購入の検討自体をやめるという人もいるようです。
SNSなどでは、「中古車の応談見ると冷めるわ」「素直に売りたくないの?」「中古車のプライスがASKな時点で購入対象から即外れる」「中古車のASKにちょいちょいイラッとしている側ですが」といった、マイナスな印象を抱くという意見もあります。
さらに、「中古車のASKって人によって値段変える感じ?」「強気な値段を開示すればいいのに」など、高価格ゆえに公開していないのかと勘繰る人や、価格が問い合わせの都度異なるのではないかと疑いを持つ人もいるようです。
このように、中古車を探すユーザーからするとメリットを感じにくい応談表示ですが、どういった理由で価格を非公開にしているのでしょうか。
希少車を多数扱い、金額を応談に設定している中古車販売店は以下のように話します。
「希少車や旧車では相場がない上に価値も上昇していることが多く、どうしても高価格になりがちです。
しかし、価格を公表してしまうと、その情報を見た時点でお客さまが検討をやめてしまうことがあります。そのため、電話などでクルマの詳細も含めて問い合わせてもらうように応談にしている場合が多いです」
さらに、これ以外にも理由があるようです。先出の中古車販売店は以下のように続けます。
「相場がないことにより、同じクルマを在庫する同業者からの価格調査が入ることもあります。さらに、業販(業者間での特別価格)で在庫を譲ってほしいとする業者からの問い合わせもあるため、在庫車を守るためでもあります。
ほかにも、買取で仕入れた希少車であれば通常のクルマよりも利益を乗せられるので、手放したユーザーから『利益を乗せすぎだ』とクレームが入らないようにするためという事情もあるのです」
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