「オーバーツーリズムは価格が効く。政府はビジネスのように考えよ」
企業は顧客を持ちすぎることはないのだろうか。通常であれば、心配する問題ではないが、どの企業も適切な顧客を獲得し、その顧客から十分な利益率を得ているかどうかを考える必要がある。
観光客を受け入れすぎるオーバーツーリズムへの批判はこの問題だ。1980年代、日本のバブル経済が大幅な貿易黒字と米国との摩擦に見舞われていた頃、観光について考える理由は日本人の海外旅行ブームが貿易黒字を相殺するのに役立っていることだった。外国人観光客が日本で使うお金よりも日本人観光客が外国で使うお金のほうが多かった。
今では過去の出来事のように感じられる。円安によって訪日観光客の急増が誘発された。このままのペースが続けば、2024年の訪日観光客数は新型コロナウイルス禍前の19年(約3200万人)を楽に超えるだろう。訪日観光客数の水準は23年と比べて急成長しているが23年のフランスの1億人、スペインの8500万人を大きく下回っている。
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ビル・エモット氏「オーバーツーリズムは価格が効く。政府はビジネスのように考えよ」 - 日経ビジネスオンライン
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