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メルカリが提供するフリマアプリ「メルカリ」では、価格を決めずに出品できる「価格なし出品」機能を用意した。出品者ではなく購入したい人が価格を決めるのだ。フリマアプリの常識を覆す新機能の狙いは何なのだろうか。
新施策を次々打ち出すメルカリ
昨今の記録的な円安で様々な品が値上がりしている。このため、中古品などを売買するフリマアプリといった2次流通の利用は増加傾向にあるとみられている。だが実際に手持ちの品物を市場に流通させようとするといろいろなハードルがあるので、利用をためらっている人は多いだろう。
それだけに2次流通の事業者は、ハードルを下げるために力を入れている。フリマアプリの最大手であるメルカリもその1社だ。
例えば最近では、商品名や商品の状態、販売価格など4つの項目を入力するだけで出品できる「かんたん出品」を2024年3月11日から提供している。そして2024年5月22日からは、価格なし出品の提供を開始した。
これは文字通り、価格を決めなくても商品を出品できる仕組みである。出品された商品の価格は「???」と表示される。商品の購入を希望する人は、購入したい価格を提案する。
出品者は提案された価格を確認し、その中から最も望ましい価格を選んで承諾すると、その商品の価格が決定する。後は通常と同じプロセスで商品を購入する。ただし決定価格を提案した人が購入できるとは限らない。それ以外の人も、その価格での購入を希望できる。
価格の目安が分からない品の出品も狙う
メルカリが価格なし出品を提供する理由は、前述のように出品者のハードルを下げるためであることに間違いない。メルカリの菱井康生Product Core Team Directorによると、メルカリの月間利用者数は約2283万人である一方、出品したい意向はあるが出品をしたことがない人が試算では約3610万人いるという。
そうした人たちがメルカリで出品するようになるには、出品をもっと簡単にする必要があると菱井Product Core Team Directorは話す。メルカリ利用者へのアンケートでも、7割以上の人が出品を面倒に感じたことがあると答えた。
出品者ではなく購入者が価格を決める、フリマアプリの常識を覆すメルカリの新機能 - ITpro
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