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Tuesday, October 19, 2021

折り畳めるモビリティ「WHILL Model F」 価格・重量が半分に - Impress Watch

従来モデルの半分の重量、価格を実現。短期レンタルも開始

WHILL Model F

WHILLは2012年5月に創業。2013年4月に米国、2018年8月にオランダ、2019年12月には中国に拠点を設立しており、パーソナルモビリティと、自動運転機能を活用したMaaSを事業の柱としている。パーソナルモビリティ事業では、近距離用のモビリティとして「WHILL Model C2」をはじめとする製品群を23の国と地域で販売している。2021年現在の従業員数は約200人。

MaaS事業では、障害の有無や年齢に関わらず誰もが乗れる一人乗りのモビリティによる移動サービス・システムによって、既存の交通機関を降りてから目的地までの「ラストワンマイル」の移動ソリューションを提供している。

2020年9月に発表された「WHILL Model C2」は分解可能だったが、今回発表された「WHILL Model F」は折りたたみが可能。折りたたみは、フットペダルを踏み、シートフレームパイプを上に引き上げた状態で、ロック解除ボタンを押すだけで完了する。コンパクトになることで、スペースに制約のあるマンションなどでも収納しやすくなるほか、列車など公共交通機関を使った長距離移動の際の持ち込みが容易になる。

価格・重量いずれも「WHILL Model C2」の半分程度、折りたたむことで奥行きも従来の半分にすることができる。日本で普及している簡易型の電動車椅子の多くはバッテリー込みで30kg以上あるものが多く、それよりも5kg程度軽くすることを目指したという。

今回新たに始める「WHILL 日額レンタル」は3日間~30日間のうち、8つのレンタル日数期間からの選択式。料金は1日あたり3,840円(非課税、送料別)。任意の指定場所に届けてもらうことができるため、出張先などでも活用しやすくなる。電動車椅子の規格に入るモビリティを販売するBtoCでの短期レンタルサービスは国内初だという。WHILLでは、ダイナースクラブカード事業を運営する三井住友トラストクラブおよび日本航空経由でサービスが申し込めるよう協業する。

近距離モビリティのエコシステムを構築する

WHILL 代表取締役社長 CEO 杉江理氏

WHILL代表取締役社長 CEOの杉江理氏は「世界には歩行困難者が2億人いる。すべての先進国が高齢化を迎えており、この人数は増えている。WHILLは近距離移動のためのサービスとプロダクトを作っていっている」と同社の事業を紹介した。WHILLは現在20か国以上の地域で使われており、プロダクトラインナップを拡充していっている。また、ハードウェアだけでなく、ユーザーアプリケーションや機体管理システムなどの開発も行なっている。

杉江氏は「最終的には近距離モビリティのエコシステムを構築したい」と語った。モノ・サービス・ファイナンスをつなげて、各社とエコシステムを構築する。

日本でのアンケート結果を見ると、定年後65歳以降に「何かをしたい」と考える人は8割以上にのぼる。いっぽう、65歳以上の高齢者3,600万人のうちおよそ1/3、約1,000万人は歩行困難となっている。そのためのソリューションがWHILLのモビリティだと述べた。

WHILLが提供する近距離移動のモビリティプラットフォーム
ハードウェアだけでなくユーザーアプリなども開発
近距離モビリティのエコシステム構築を目指す

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