[ワシントン 28日 ロイター] - 米商務省が28日発表した3月の個人消費支出(PCE)価格指数は前年同月比4.2%上昇と、伸びは前月の5.1%から鈍化し、2021年5月以降で最小の伸びとなった。しかし基調的なインフレ圧力はなお根強く、米連邦準備理事会(FRB)は5月会合で追加利上げを実施する可能性があると予想されている。
PCE価格指数は前月比でも0.1%上昇と、2月の0.3%上昇から減速し、昨年7月以降で最小の伸びとなった。
変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPCE価格指数も前年比4.6%%上昇と、前月の4.7%から鈍化。前月比は2月と同じ0.3%上昇だった。
モーニング・コンサルトのエコノミスト、ソフィア・ベーグ氏は「物価上昇で家計が圧迫されたことにより、年初に見られた消費の勢いが急速に失われつつある」と指摘。「しかし、コアインフレ率は依然として高すぎるため、FRBには5月の次回会合で利上げを継続するよう圧力がかかっている」と述べた。
個人消費支出は前月比変わらず。2月分は0.2%増から0.1%増に下方改定された。エコノミスト予想は0.1%減だった。
サービス支出は0.4%増。住宅、光熱費、医療が増加した。2月は0.2%増だった。
一方、財支出は0.6%減。自動車の購入が減少したほか、ガソリン価格の下落も寄与した。2月は0.2%減だった。
個人所得は0.3%増。2月も0.3%増だった。
貯蓄率は5.1%と2月の4.8%から上昇し、21年12月以来の高水準。リセッション(景気後退)懸念などを受けた。
ウェルズ・ファーゴのエコノミスト、シャノン・シーリー氏は「過剰な貯蓄は消費の原動力ではなくなってきており、不確実性が高まるにつれ、家計は貯蓄を利用することに抵抗感を持つようになるかもしれない」と述べた。
米PCE価格指数、3月は前年比+4.2%に鈍化 21年5月以降で最小 - ロイター (Reuters Japan)
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