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Monday, May 27, 2024

「新築マンションPER」と「リセールバリュー(再販価格)」で分かる、現在の不動産価格の沸騰ぶり。|不動産投資の ... - 健美家株式会社

競売イメージ②

不動産価格が高値圏にあり、そこから下がる気配を見せない。特に東京は新築と中古のマンションとも都心部の人気物件は億ションが珍しくなくなった。物件の購入のしづらい状況が続いている。

不動産調査会社の東京カンテイは、首都圏の新築マンション価格が賃料の何年分に相当するかを「新築マンションPER」として算出している。

分譲マンションの新築価格が、同じ駅勢圏の分譲マンション賃料の何年分に相当するかを求めているもので、「マンションPER=マンション価格 ÷(月額賃料 × 12)」で算出するものだ。

それを見ると、最新版となる2023年の首都圏平均値は26.36(対象129駅)と前年比0.69ポイント上昇し、集計開始後の最高値を2年連続で更新した。

これは、購入した新築マンション価格を取り戻す、いわゆる投資回収にかかる時間が26.36年に要することを示している。

「麻布十番」は投資回収にほぼ半世紀

このPERが最も高い駅は、東京メトロ南北線の麻布十番で49.32となった。専有面積70㎡換算での価格は2億7009万円となり、月額賃料にすると45万6353円だった。つまり、投資回収におよそ半世紀を費やす計算になる。

2位はJR山手線の浜松町でPER45.75、価格が2億3516万円、賃料42万8380円だった。3位が小田急小田原線の代々木上原でPER43.80、価格が2億462万円、賃料38万9328円となった。この割高トップ3がPER40台となったが、上位20位を見ると、すべてがPER30台に乗り、ほぼ東京都内が占めている。

京王相模原線の橋本が割高トップ20位の中で16位にランクインした。PERは32.86で、価格は7185万円、賃料18万2185円である。対象物件の立地と募集賃料等の条件でバイアスがかかっている影響により実態よりも割高感が増す状況になったようだ。

入稿わりだか
▲▼出所:東京カンテイデータ提供

わりやす

割安1位は「検見川浜」で回収16年

一方で、割安な上位20駅を見ると、そのトップは、JR京葉線の検見川浜でPER16.09だった。価格は3875万円、賃料が20万633円だった。投資回収にかかる期間は16.09年で、賃料水準に対して価格が最も割安な駅とされる。

2位はJR京葉線の海浜幕張のPER17.04、価格が4856万円、賃料23万7474円となり、3位にJR常磐線の金町でPER17.61、価格が5238万円、賃料24万7838円が続いた。

上位20位を見ると、郊外・近郊外エリアが目立ち、PER10台は15位のJR京浜東北線の南浦和まででPER19.94だった。20位は京王線の聖蹟桜ヶ丘でPER20.22だった。

賃料見合いにおいて新築価格が比較的割安であるエリアは、東京都下や周辺の神奈川、埼玉、千葉の3県に分布している。都心部やその周辺、城南~横浜エリアにかけて強い割高感を示した。

最も割高な麻布十番は、首都圏平均と比較して回収にかかる期間は23年近くも余計にかかる計算となった。ただ、麻布十番について同社では、1坪当たりの平均価格は1000万円以上、平均専有面積が100㎡以上のマンションが2戸含まれていたことも影響したとする。

ちなみに今回の調査で賃料事例が発生していた物件のうち専有面積が100㎡以上の住戸に限定した場合の平均賃料は月額87万4992円だった。

入稿写真

築10年再販価値1位は「新御茶ノ水」

一方で、中古マンションの状況について同社は、リセールバリューを発表している。これは再販価値を見ているもので、竣工から10年間が経過した分譲マンションのうち、現在中古流通している物件を「リセールバリュー(%) = 中古流通時の価格 ÷ 新築分譲時の価格 × 100」で算出している。

最新版の2023年で見ると、リセールバリューが最も高い駅は、東京メトロ千代田線の新御茶ノ水で295.5%だった。新築分譲時の1坪当たりの平均坪単価424万8000円に対して、中古流通時に1255万2000円と新築時から3倍近く値上がりしている。月額の相場坪賃料は月額2万95円となり、表面利回りが5.68%だった。

2位は、東京メトロ南北線六本木一丁目で265.7%となり、新築分譲時424.8万円、中古流通時1274.2万円だった。3位はJR総武線飯田橋で223.1%となり、新築分譲時393.8万円、中古流通時878.4%だった。

リセール
出所:東京カンテイ

ちなみに新築マンションPERで割高感1位の麻布十番は、リセールバリューが200.7%と8位だった。

新築分譲時に372.2万円だったものが、中古流通時に747.1万円となった。相場の坪賃料は2万305円で、表面利回り6.55%だった。8位の麻布十番までがリセールバリューで200%以上だった。

リセールバリューランキング上位30までを見ると、海外の投資家や富裕層からのニーズを集める港区が最多の12駅、番町アドレスをはじめ国内の富裕層から人気を集めている千代田区から7駅がそれぞれランクインした。再開発事業で賑わう渋谷区から5駅がランクインした。

これらの調査は、過去10年で不動産価格が上がり続けていることを裏付けている。

健美家編集部(協力:若松信利(わかまつのぶとし))

■ 主な経歴

学生時代から不動産に興味を持ち個人的に不動産関連の記事を多数執筆。大学卒業後、不動産関係情報誌に20年以上勤務。現在は都内のIT会社に勤め、副業でいくつか投資関連の記事を担当・執筆する40代サラリーマン。

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